政治ジャーナリスト・鮫島浩が分析する「高市早苗と参政党による日本人ファースト政権」の可能性

政治ジャーナリスト・鮫島浩が分析する「高市早苗と参政党による日本人ファースト政権」の可能性 最新ニュース
政治ジャーナリスト・鮫島浩が分析する「高市早苗と参政党による日本人ファースト政権」の可能性

政治ジャーナリストの鮫島浩氏が、参議院選挙後の日本の政治情勢において、高市早苗氏が総理大臣に就任し、参政党が連立政権に加わる「日本人ファースト政権」の可能性について考察する。安倍元総理の遺志を継ぐ高市氏の動向と、急成長する参政党の存在が、今後の政局に与える影響を分析した。

安倍元総理の遺志と高市早苗の復活

鮫島氏は、2021年の自民党総裁選挙で安倍晋三元総理が、無派閥の「高市早苗氏を総裁候補として担ぎ上げた」ことに注目する。これにより、「安倍さんの後継者は高市さんだと認知されることになった」と指摘。高市氏自身も、安倍氏の死後、安倍家の墓を訪れるなど、安倍元総理とのつながりを強調する姿勢を見せている。

しかし、その後の総選挙で旧安倍派の中間・若手議員が大量に落選し、高市氏は党内基盤を失う。さらに、自公与党が過半数を割り込んだことで、政局の中心は野党との連携へと移り、高市氏の首相候補としての求心力は一時的に低下した。

高市氏が再び首相候補として浮上する鍵は、現在の石破総理の退陣にあると鮫島氏は分析する。「石破さえ退陣すれば、連立に加わる可能性は十分にある」。安倍氏支持層が納得する自民党総裁が誕生すれば、連立入りの環境は十分に整うことだろう。

参政党の台頭と「日本人ファースト」路線

国民民主党が「山尾ショック」で支持率を急落させた後、安倍氏支持層が国民民主党から離反し、参政党へと流れたことが、参政党台頭の背景にあると鮫島氏は分析する。

参政党は「日本人ファースト」を掲げており、その政策は「憲法改正や外交安保政策では自民党よりも右」であると評されている。神谷代表は、「参政党が単独で与党になることは考えていない」と発言しており、連立政権への参加を視野に入れていることを示唆している。

連立政権の新たなシナリオと高市氏復活の鍵

現在の政治状況下では、参議院選挙後の連立政権の枠組み拡大が政局の中心となる。これまで想定されてきた「自公国連立政権」「自公維連立政権」「自公立大連立政権」のいずれも手詰まり感がある中で、参政党の躍進は新たな連立の可能性を浮上させていると鮫島氏は語る。

参政党が連立に加わったとしても、衆議院で過半数には達しない。しかし、「参政党に加えて他の野党を引き込む形で連立を拡大すれば、衆参両院で過半数を獲得する」ことができるという。

参政党と維新の連携は、公明党を動揺させる可能性がある。公明党は維新と大阪で決別しており、参政党の「日本人ファースト」路線とも相容れないからだ。しかし、参議院選挙で公明党が大幅な議席減となった場合、連立を離脱してやっていけるのかという苦しい選択を迫られることになるだろう。

鮫島氏は、「石破が退人すれば連立に加わる可能性は十分にある」と高市氏復活の鍵は石破総理の退陣にあると繰り返す。

高市・参政党政権の可能性と影響

もし参政党が連立に加わり、高市氏が総理大臣に就任すれば、「かなり右寄りの政権が誕生する」と鮫島氏は予測する。

ただし、参政党の躍進を支えているのは安倍氏支持層だけではない。「はるかに多くの無党派層が自民と立憲の二大政党政治に反発し、新しい政治を求めて参政党に投票する」可能性も指摘されている。

神谷代表は連立入りを急ぐ必要はないと考えている可能性も示唆されており、参政党が連立に加われば「参政党旋風に急ブレーキやる可能性も十分にあります」と警鐘を鳴らす。

高市早苗氏の復活と参政党の躍進、そして両者の連携による「日本人ファースト政権」の誕生は、現在の政治情勢において十分に起こり得るシナリオだ。特に、石破総理の退陣と、安倍氏支持層が納得する自民党総裁の誕生が、このシナリオ実現の重要な条件となるだろう。しかし、連立入りが参政党の支持基盤にどのような影響を与えるか、今後の動向が注目される。はたして、政治の裏側では何が起こるのだろうか。

政治ジャーナリスト・鮫島浩が分析する「高市早苗と参政党による日本人ファースト政権」の可能性

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