NHK党代表の立花孝志氏が、今回の参議院選挙での敗北を受けて、今後の活動方針を大きく転換すると発表した。議席獲得ならず、国会議員も1人に減少した現状を「全然主張がちゃんと届いていない」と総括。今後は兵庫県に活動拠点を移し、地域に根差した活動とメディア批判を通じて、国民に「真実」を伝えていくと語る。
参院選敗北の現実:「全然主張がちゃんと届いていない」
今回の参議院選挙では議席を獲得できず、得票率も2%に満たなかった(1.1%から1.2%)。立花氏はこれを、「全然主張がちゃんと届いていない」という認識につながると語る。国会議員数も2人から1人に減少したことについても触れた。
選挙結果について「本当に申し訳ございませんでした」と謝罪し、ボランティア、立候補者、資金提供者(造船太郎)、そして債権者への感謝を表明した。特に債権者に対しては「申し訳ないという気持ちでいっぱいです」と述べ、その責任感を強調した。
活動拠点を兵庫県へ:地域に根差した活動で「基盤をしっかり作っていく」
今後の活動方針として、現在の六本木から「兵庫県」に拠点を移し、活動の中心とすると明言した。遅くとも9月までには移転を完了する予定だ。
兵庫県での活動に注力する理由として、NHK問題が「概ね解決して」おり、今後はより地域に根差した活動が必要だと判断したことを挙げる。兵庫県の齋藤元彦知事と泉房穂氏の対比を通じて、メディアの報道姿勢の問題点や政治の真実を住民に「ゆっくり確実」に伝えていく必要があると感じているという。兵庫県での活動を通じて「基盤をしっかり作っていく」ことを目指す。
さらに、2年後の兵庫県議会議員選挙に、自身が兵庫県北区に引っ越して立候補する意向を示した。また、党からも「優秀な仲間」を兵庫県議会議員選挙に送り出す計画があるようだ。齋藤知事の「正しい県政を進める方向」を兵庫県で推進し、その実績を「全国で伝えていく」という流れを重視する。既存の県議との連携も模索していく考えだ。
メディア批判については、メディアが「齋藤さんを悪者にして泉さんをいい人ってやっていくから有権者が間違った判断をする」と批判した。自身らの主張を「天動説」(真実に基づいている)と例え、「なかなか普及しなかったように」メディアの問題点を丁寧に説明していくことで、全国的な問題意識につなげていく方針を示した。
豊富な「人的資産」と過去の実績
立花氏は、党の強みとして、弁護士(川崎弁護士、福永弁護士、村岡弁護士)など「すごい優秀な仲間」が多数いることを挙げる。
これまでの実績としては、NHK集金人の活動停止、ジャニーズ事務所の「解体活動」、齋藤元彦知事の再選への貢献、そして浜田聡氏がガーシー氏を超える33万票以上を獲得したことを挙げた。これらは「お金ではない財産」として、これまでの活動によって培われた仲間と実績だと語る。
資金難と「時代の不一致」を反省
一方で、党の課題として「お金はもうすごい借金になっています」と明言し、資金難に陥っていることを認めた。
また、「僕のスピードがあまりにも早すぎて、時代が追いついていない」という指摘を受け入れている。この反省から、今後は「ちょっとゆっくりやっていこう」と軌道修正する意向だ。得票率の低さから「主張がちゃんと届いていない」と認識している。
政治活動継続への強い決意
立花氏は、支援者がいる限り「政治家を辞めるのも無責任だ」と考えており、政治家としての役割を果たし続ける意向を表明した。資金を提供してくれた債権者に対して「逃げ出すわけにもいかない」と述べ、責任を果たすことを強調する。
今回の選挙敗北を受け、立花孝志氏は活動の方向性を大きく転換する意向を示した。今後は全国規模の活動から、まず兵庫県に拠点を移し、地域に根差した活動を通じて「基盤」を再構築することに注力する。特に齋藤知事の県政を支援し、メディアの報道姿勢を批判することで、国民に「真実」を伝えることを目指す。資金難と主張の伝達不足が課題として認識されているが、支援者への責任を果たすためにも政治活動を継続する強い決意が示された。はたして、立花氏の新たな戦略は、NHK党の捲土重来に繋がるだろうか――。
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