ジャーナリストの須田慎一郎氏が、参院選の激戦区である和歌山選挙区の情勢を緊急解説する。二階俊博元幹事長の三男・二階伸康氏と、世耕弘成参院幹事長が推す望月氏による「保守分裂」の代理戦争が繰り広げられる中、当初リードしていた望月氏が「二階氏をキャッチアップしてこれを抜き去った」という「極秘情勢調査の結果」を明らかにする。自民党への「忌避感が強い」有権者の動向から、全体での「自公で過半数割れを起こすのは必須の状況になってきた」と須田氏は分析する。
和歌山選挙区、まさかの大異変
今回の参議院選挙で注目を集める和歌山選挙区(1人区)において、ジャーナリストの須田慎一郎氏が緊急情報を公開した。和歌山では、自民党公認の二階伸康氏(二階俊博元幹事長の三男)と、地元市長出身で世耕弘成参院幹事長が推す望月氏が立候補し、「保守分裂」の様相を呈していた。これはまさに、二階俊博元幹事長と世耕弘成参院幹事長による「代理戦争」と呼べる状況であった。
当初、二階伸康候補は自民党の強固な組織力を背景に「大きくリードをしていた」。しかし、須田氏の元に飛び込んできた「極秘情勢調査の結果」は、その状況が劇的に変化したことを示している。「望月氏が二階氏を抜いてきてる」というのだ。今週に入って望月候補が二階伸康候補を「抜き去った」という情報に、須田氏は「衝撃的ですよね」と語気を強める。
二階氏急落の背景に見る「自民党」への反発
二階伸康候補は、4月時点では「ダントツのリードを保っていた」。しかし、「6月ぐらいから急落し始めまして」、その下落トレンドは「7月ドーンと落ち込んでしまった」という。
この急落の背景について、須田氏は「自民党公認という肩書きで出たというところが大きく影響しているのかな」と分析する。かつては自民党の組織力が強みとなり、二階伸康候補の当選は確実視されていたものの、「ここへ来て裏目に出た」と指摘した。
須田氏は、和歌山のこの状況は、今回の参院選における自民党全体の「足元が崩れ去っている」現状を象徴していると見る。「自民党の公認候補が勝って当然のエリアにおいても岩盤が崩れて当落線上を争っている」と述べる。
「余裕綽々で当選してもおかしくない候補者が当落線上を彷徨っている」現状を見ても、今回の参議院選挙では「自民党が嫌われているの」がはっきりと見て取れると須田氏は強調する。有権者は「自民党という名前を聞いただけで投票しない」という動きがあるという。
「金看板」が「足かせ」に変わった自民党
須田氏は、今回の状況は世耕氏の影響力が増しているからではないとしながらも、自民党の「金看板」が持つ力が失われたことを指摘する。「自民党という金看板を持っている二階氏に一日の長があったはずなのにそれすらも通用しなくなってきた」。むしろ、「自民党の金看板自体が票を減らす要因になっている」とまで言い切る。組織を締めつければ締めつけるほど票が逃げていくという「悪循環に入ってる」と分析した。
「盤石と思われた和歌山県選挙区においても二階俊博元自民党幹事長の三男、正当後継者が大苦戦」している。「世耕さんをバックに従えている候補に追い抜かれていった」という事実から、「自民党の凋落ぶりが見て取れる」と須田氏は語る。
このトレンドが続けば、須田氏は「和歌山選挙区を落としますね」と断言する。何らかの「ウルトラC」が出てこない限り、「もはや厳しい状況になっている」との見方を示した。
ジャーナリストの須田慎一郎氏が指摘するように、和歌山選挙区での自民党公認候補の苦戦は、党全体の逆風を如実に示している。長年盤石とされてきた自民党の地盤が揺らぎ、党の「金看板」が有権者の反発を招く「足かせ」と化している現状は、今後の国政選挙において看過できない大きな変化と言えるだろう。他の選挙区においても同様の苦戦が予想される中、この一事例が示すのは、与党が直面する厳しい現実だ。このままでは、「自公で過半数割れを起こすのは必須の状況になってきた」のかもしれない。
コメント