ジャーナリスト・須田慎一郎が明かす!参院選2025、大阪の異変と「アナウンサー候補」の法則

大阪選挙区の異変と公明党の焦り 国内政治
大阪選挙区の異変と公明党の焦り

ジャーナリストの須田慎一郎氏が、今回の参議院選挙の裏側を独自に分析した。大阪選挙区で「維新の本拠地」「盤石」と評された構図が崩れ、参政党が台頭。特に公明党が自民党支持者に協力を要請し、結果的に自民党候補が落選する「自民党内の亀裂」が生じたと指摘する。さらに、須田氏は今回の選挙で「アナウンサー」出身の候補者が強いという「新たな法則」を発見したと語る。

大阪選挙区の異変と公明党の焦り

今回の参議院選挙は、従来の予測を覆す結果となった選挙区がいくつか見られたと、ジャーナリストの須田慎一郎氏は語る。特に「維新の本拠地」「盤石」と評されてきた大阪選挙区では異変が起きたという。定数4の大阪では、これまで維新2、自民1、公明1という議席配分がほぼ固定されていたが、今回の選挙ではこの構図が崩壊したのだ。

参政党の勢いが凄まじく、特に神谷代表が維新の聖地である難波高島屋前で演説を行った際には、多数の人々が集まり、関西メディアも全て取材に訪れるほどの注目度だったという。須田氏によると、参政党の支持者は、月額2,600円という高額な党費を支払い、自ら党を盛り上げようとする熱意ある人々が多いそうだ。選挙期間中盤には、4議席目を参政党が獲得するのか、公明党が獲得するのかが注目されるほどだったという。

追い詰められた公明党は、自民党の支持者に対し、「自民党の柳本候補は当選圏内に入っているため、公明党候補に投票してほしい」と要請したという。これにより、柳本候補の支援者や自民党支持者の票が公明党に流れ、結果的に柳本候補が落選するという事態が発生したと須田氏は明かす。自民党陣営はこれに激怒しているという。須田氏は、参政党の勢いは選挙序盤から強かったと分析している。

また、柳本氏の事務所が静かだったのに対し、参政党の宮本氏の事務所は非常に活気があったと須田氏は述べている。

こうした中で、自民党内の亀裂も表面化した。青山繁晴氏が、自身の選挙結果を受けて、自民党総裁である岸田氏に対して「来なくて結構」と発言し、別の場所で選挙演説を行うなど、党内の混乱が露呈したという。

「アナウンサー候補者」の新たな法則

大阪選挙区と同様の自公の対立は、愛知選挙区でも「喧嘩状態」として発生したという。また、京都では維新の新人候補である新見氏がトップ当選を果たし、その強さが際立った。

今回の選挙で、須田氏は「アナウンサー」出身の候補者が強いという「新たな法則」を発見したと指摘する。アナウンサーは、顔と名前が一致しており、最初の段階から高い知名度を持っている。また、一般的に爽やかな印象を与え、好感度が高い傾向にあるという。静岡選挙区の野党の候補者(元アナウンサー)も当選していることを具体例として挙げ、須田氏は、各政党は今後、選挙戦略としてアナウンサーの擁立を検討すべきだと提言した。

元NHKアナウンサーの候補者(牛田氏)は、演説が下手だったが、その拙さが逆に有権者の「ハラハラして見守りたい」という気持ちを引き出し、不思議な形で支持を集めたという。これは「伝えること」と「演説すること」が別の要素であることを示唆していると須田氏は分析する。また、新見氏は、当選時も笑顔を見せず、最後まで気を抜かない真摯な態度が、新人らしい初々しさを演出し、好感度をさらに高めた可能性があると語る。

須田慎一郎氏の分析からは、今回の参議院選挙が、従来の政党間協力関係の崩壊、新興勢力の台頭、そして候補者の個人的な特性や知名度が選挙結果に大きく影響したことを示唆している。特に「アナウンサー」という職業が持つ知名度と好感度が、選挙において有利に働く新たな傾向が明らかになったと言えるだろう。政治の世界も、いよいよ「顔」と「キャラクター」の時代へと突入するのだろうか――。今後の各政党の候補者選びに、須田氏の「アナウンサー候補者」の法則が影響を与えるかもしれない。

ジャーナリスト・須田慎一郎が明かす!参院選2025、大阪の異変と「アナウンサー候補」の法則

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