ジャーナリスト・須田慎一郎が暴く!石破総裁退陣要求の舞台裏と麻生氏の決断

地方から広がる退陣要求と水面下の署名活動 国内政治
地方から広がる退陣要求と水面下の署名活動

ジャーナリストの須田慎一郎氏が、参議院選挙後の自民党内で急速に進む石破総裁の退陣要求の動きを詳述した。高知県連からの提言書が「引き金」となり、地方の強い危機感が「ドミノ倒しのように」全国に波及したという。表向きは沈静化しているものの、「水面下では間違いなく着実に動いて」おり、旧茂木派、旧二階派、旧安倍派が両院議員総会開催に向けた署名活動を主導していると明かした。最終的な決着は「麻生太郎さんの判断」にかかっていると須田氏は指摘する。

地方から広がる退陣要求と水面下の署名活動

7月21日の参議院選挙後、自民党内で石破総裁の退陣を求める動きが急速に進んでいる。ジャーナリストの須田慎一郎氏によると、その「引き金」となったのは、選挙翌日に自民党高知県連が提出した提言書だ。提言書では、「今回の参議院選挙の敗北の責任を取り、また選挙で示された国民の民に沿って石破茂総裁は早急に退陣すべき」と主張したという。

高知県連の動きは「ドミノ倒しのように」全国の自民党都道府県連に広がり、多数の都道府県連が同様の退陣要求を突きつけた。須田氏は、その背景には、参議院選挙で「自民党だけには入れたくない」「投票したくない」という有権者の声が多数聞かれ、「次に選挙があったとしてもとても勝てるという環境にない状況」であるという、地方の強い危機感があると分析する。自民党青年局も退陣要求に同調する動きを見せたが、石破総裁の地元である鳥取・島根の青年局は同調しなかったという。

参議院選挙の敗北にもかかわらず、石破総裁が日米関税交渉の継続や南海トラフ地震の話を持ち出して続投の意向を示したことに対し、党内では「この人辞めるつもりないんじゃないか」「永遠に総理総裁を続けていくのではないか」という強い危機感が生まれたという。高知県連の尾﨑正直衆議院議員は、「選挙で出た国民の民意を無視して続投することは、民主主義を否定することになる」と強く批判したと須田氏は語る。

執行部は8月末に決定権のない両院議員懇談会で参議院選挙の総括を行う方針を示し、表面上は退陣要求の動きは「ストップしている」ように見える。しかし、須田氏によると、「水面下では間違いなく着実に動いて」おり、両院議員総会の開催に向けた署名活動が進行中であるという。

署名活動を主導する旧派閥と麻生太郎氏の役割

両院議員総会の開催には、自民党国会議員の3分の1以上の賛同が必要だ。現在、以下の3つの旧派閥が署名活動を主導していると須田氏は明かす。

旧茂木派では、茂木敏充元幹事長の側近である鈴木貴子氏が中心となって署名活動を進めているという。旧二階派も署名活動に動いている。そして、旧安倍派では、萩生田光一氏、西村康稔氏、世耕弘成氏の3人が、それぞれ自身に近い議員を使って署名活動を行っている。

これらの動きにより、「おそらく1/3の署名は集める目処が立ってきている」と須田氏は分析する。

署名が集まり、両院議員総会を開催できる状況が整いつつある中で、最終的にこの動きが表面化し、両院議員総会が提出されるかどうかは、「麻生太郎さんの判断」にかかっていると須田氏は見ている。

党内には、激しい対立を避けるため、「石破首相の花道をいかに作っていくか」という動きも存在する。石破総裁自身が退陣の決意を固めているのであれば、党内を混乱させるような両院議員総会の開催は避けたいという思惑もあるという。

須田氏は、いずれにせよ現在の状況は「もう積んでいる」状態であり、石破総裁がどのような動きを見せるか、そして麻生太郎氏がどのような決断を下すかが注目されると締めくくった。

須田慎一郎氏の解説からは、参議院選挙の敗北をきっかけに、地方の強い危機感が自民党内の石破総裁への退陣要求に火をつけ、それが水面下での活発な動きへと発展している現状が明らかになった。執行部が表面的な沈静化を図る一方で、旧主要派閥が署名活動を主導し、両院議員総会の開催に向けて着実に準備を進めているという。最終的な決着は麻生太郎氏の「男の判断」にかかっており、石破総裁の去就は予断を許さない状況が続く。はたして、石破総裁は「花道」を与えられるのか、それとも党内からの強い突き上げによって退陣を余儀なくされるのか。日本の政治の行方を左右する、緊迫した展開が予想されるだろう。

ジャーナリスト・須田慎一郎が暴く!石破総裁退陣要求の舞台裏と麻生氏の決断

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