元参議院議員・佐藤正久が語る、石総裁の責任と自民党の課題

元参議院議員・佐藤正久が語る、石総裁の責任と自民党の課題 最新ニュース
元参議院議員・佐藤正久が語る、石総裁の責任と自民党の課題

元参議院議員の佐藤正久氏が、今回の参議院選挙について「18年前の消えた年金の時も厳しかったが、それ以上の厳しさを感じた」と述べ、特に石破総裁に対する「風当たりがどんどん強くなってきた」と分析した。石破総裁の国政選挙での「事実上の2連敗となる公算が極めて高い」とし、「責任は取るべきだ」と明言。石破総裁の言動不一致やビジョンの欠如、そして減税政策における党執行部との乖離が、自民党の敗因につながったと指摘した。

石総裁の進退と党内からの批判

今回の参議院選挙は、自民党にとって厳しい戦いだったと、元参議院議員の佐藤正久氏は語る。「18年前の消えた年金の時も厳しかったが、それ以上の厳しさを感じた」という。特に石破総裁に対する「風当たりがどんどん強くなってきた」と分析し、自民党支持者の中からも「石破総裁の顔がテレビに映るとチャンネルを変えるという声もどんどん途中から大きくなった」と指摘する。候補者が当選するには相当な努力が必要な状況だったと述べた。

佐藤氏は、石破総裁が国政選挙において「事実上の2連敗」とし、「当然組織のトップですからま責任は取るべきだ」と明言する。さらに、石総裁が「衆院選挙、都議会選挙、それと参院選挙と3連敗という形になって何らかのけじめをつけないってのは私はありえない」と述べ、辞任も視野に入れた対応が必要との考えを示唆する。

石破総裁が続投の意向を示しているとの報道に対しては、「このようなレームダック状態の中で国政運営っていうのは相当厳しい」と懸念を示し、アメリカとの税交渉においても「内政が弱い決めきれないトップは相手にしない」と、続投のマイナス面を強調した。

自身が幹事長代理という党幹部の立場であることから、もし石破総裁が続投した場合、「仲間たちで行動を起こしてく可能性はある」と述べ、非主流派による行動の可能性を匂わせた。

石破政権への批判の要因と減税政策への乖離

石破総裁の政権運営に対する批判の強さについて、佐藤氏は以下の点を挙げる。

石破総理が言ってることとやってることが相当ずれてる」と指摘し、「総理になる前の石破さんと、総理になってからの石さんのギャップが非常に大きかった」と述べる。また、「ビジョンが見えないためにブレる部分がありました」と、政権の方向性が不明確であったことを批判した。「選挙公約は守らなくてもいいんだというような発言をしてしまった」ことが「これは国民からすると大きな批判になった」と語り、有権者の信頼を損ねる発言があったことを問題視した。

佐藤氏は、今回の参議院候補者へのアンケートで「候補者の8割は食料品減税を含む消費減税について賛成だった」と明かす。その結果を幹事長に提出したにもかかわらず「それが認められなかった」と述べ、「参議院と執行部の間に相当のギャップがあった」という事実を指摘する。

執行部が減税ではなく給付を優先した背景には、「税調の人間っていうのはどうしても財政規律、なかなか減税っていうのは慎重な方が多い」との見方を示した。一方で、国民の多くは「自分の手取りを増やすという部分について、国民民主の意見に相当程度いいねと思った人は多かった」と分析し、自民党執行部と国民の間の認識の乖離を強調した。具体例として「民主党政権ですら米は買えたのに、石破政権では米を買えないという声もありました」と、生活実感に根ざした国民の不満を挙げた。

佐藤氏は、今後野党が減税を主張するようになれば、自民党内にもそれに賛同する議員が多数存在する可能性を示唆する。

佐藤正久氏の言葉からは、今回の参院選における自民党の苦戦と、石総裁への強い批判、そして党執行部と国民の間に横たわる認識の乖離が浮き彫りになる。特に減税政策を巡る党内の意見の不一致は、今後の自民党の政策立案に大きな影響を与えるだろう。石総裁の進退問題だけでなく、自民党が国民の期待に応えられる政党へと変革できるかどうかが、今後の日本の政治の行方を左右することになるだろう。

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