倉山満が斬る!参政党は真の勢力になり得るか?鍵は「雑巾がけ」と「近代政党」

倉山満が斬る!参政党は真の勢力になり得るか?鍵は「雑巾がけ」と「近代政党」 最新ニュース
倉山満が斬る!参政党は真の勢力になり得るか?鍵は「雑巾がけ」と「近代政党」

憲政史家の倉山満氏が自身のメルマガ「倉山満のメルマガ早版」で、勢いを増す参政党について言及した。同党が真の勢力になり得るための条件として、ベテラン政治家の当選を挙げ、その政策や思想についても独自の視点で分析している。

「真の勢力」の条件は「雑巾がけ」

倉山氏は、参政党が「真の勢力」になり得るかという問いに対し、その条件は「松田学さんを当選させる。終わり」と断言した。同様に、保守新党についても「梅原克彦さんを当選させろ。終わり」と述べ、両党において松田氏と梅原氏がそれぞれ「雑巾がけをしてくれている」存在であると説明する。松田氏は元次世代の党衆議院議員、梅原氏は元仙台市長であり、倉山氏とはいずれも旧知の仲であるという。

倉山氏は、キャリアのある年配の政治家が「雑巾がけをやってくれてる」ことに報いられて初めて、参政党も保守新党も「本番」を迎え、「真の勢力足りうる」のだと強調する。「そういう人を当選させられないギリギリの状況ではまだ発言は持てない」と厳しい見解を示した。

政策と哲学:保守か、MMTか

参政党の政策について、倉山氏は国民民主党に失望した層が参政党に流れている現状を指摘し、減税を訴えている点では両党が共通していることを認める。参政党の政策が「消費税の段階的廃止」であることについては、「もしやれるのであるならば否定しません」としながらも、それが実現できるのは「松田さんが当選してるどころじゃない勢力の時」だと述べ、現状では絵空事であることを示唆した。

しかし、倉山氏が最も問題視するのは、参政党の根本的な「哲学」、いわゆる「貨幣観」である。倉山氏は参政党が「MMT(現代貨幣理論)なんです」と断言する。MMTは「独特すぎる経済学としてアメリカで扱われていて」おり、特に日本のMMTは「劣化異端版」だと酷評した。

また、参政党が自民党に失望した保守層や国民民主党に失望した層の受け皿となっている現状に対し、倉山氏は「そもそも保守だったら経済政策を憲法に書くな」と異議を唱える。これは、「怪しい経済学の話を道徳とか政策とかをあの憲法典に書くな」という憲法の原則から逸脱していると指摘した。さらに、「憲法ってそういうもんじゃないんだ」ということをかつてCGSの動画で「神谷宗幣さんに教えたはず」だと述べ、「右から左へ抜けたのかな」と皮肉る。

結論として、倉山氏は参政党が「保守でもないし自由主義でもない国家社会主義です」と断言する。

「近代政党」の必要性と倉山塾

倉山氏は、現代日本には「近代政党が必要だ」と強く訴える。国民が「自分の生老病死の権を政治家に任せていってはいけない」とし、「ましてや官僚をシンクタンクにしてる政治家に任せたら何をされるかわからない」と警鐘を鳴らす。政府の力が強まれば、国民の意思とは関係なく「政治とか社会の意思決定がなされていく」状況に陥ると指摘した。民主国家においては、目的よりも「基本的に手続きの世界」であり、日本が「地球上で文明国として生き残るため」には、正しい手続きを踏んだ近代政党の存在が不可欠であると強調した。

憲政史家の倉山満氏は、参政党が真の勢力として認められるためには、松田真氏のようなベテラン政治家を当選させ、「雑巾がけ」に報いることが不可欠であると指摘する。また、同党の経済政策がMMTに依拠している点や、憲法に経済政策を書き込む姿勢については、保守でも自由主義でもない「国家社会主義」であると厳しく批判した。日本には、国民の主権を尊重し、正しい手続きを踏む「近代政党」が必要であり、そうでなければ、政府の力が肥大化し、国民の意思とは異なる政治が行われてしまうだろう。

 

参政党が真の勢力になり得る条件 憲政史家倉山満【はやばん!】

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