参政党代表の神谷宗幣氏が、参院選での「予想外」の14議席獲得について、その背景と今後の政治戦略を語る。一過性の「風」ではなく、地道な組織固めが実を結んだと強調。自公との連立を明確に否定し、野党との連携も政策次第だという。特に、消費税減税については、インボイス廃止と一律減税を志向し、国民民主党との連携に意欲を示す。有権者への「裏切らない」という強い決意表明にも注目だ。
「風」ではない、地道な「受け皿」作りが躍進の原動力
参政党の神谷宗幣代表は、今回の参院選での「大躍進」について、当初の想定を上回る結果であったと述べる。選挙前夜には「5議席は獲得したい、目標6議席」と語っていたが、実際にはそれを上回る議席を獲得した。
この躍進の最大の要因として、神谷代表は「287の受け皿となる組織」と「45人の候補者」の存在を挙げる。これは「3年かけてコツコツコツ積み上げてきたものがベースにあった」と強調し、全国的な地盤固めが奏功したと説明する。2022年以降、全国に政党支部を設立し、地道な「地盤固め」を進めてきたことが実を結んだのだ。神谷代表は「ネットとかねそういうところでやった方がいいんじゃないのか、目立つことやった方がいいんじゃないのかって声もあったんですが、いや私は風に頼る選挙はだめだと、着実に信頼を積み上げていくことやろうと」と述べ、短期的な「風」に頼るのではなく、着実に信頼を積み上げる戦略が重要であったと説明した。
消費税減税は「インボイス廃止と一律減税」で野党連携を目指す
参政党が公約に掲げる消費税減税について、神谷代表は具体的な考えを示す。野党連携による実現の可能性に言及し、「野党一枚岩になったら消費税減税できるんです」と述べ、野党間の連携があれば消費税減税は可能であるとの認識を示した。
立憲民主党が提案する「食品だけ0」という消費税減税策に対しては、「あれ実は飲食業界とかにかなりダメージになると思っているのでやめてほしい」と明確に反対する。さらに、「選挙でそれを批判してきたので乗るわけにかないなと思います」と述べ、自党が選挙で批判してきた政策には乗れないと強調した。
参政党としては、「インボイスを廃止して、あとは(消費税を)一律下げるということであれば、それが仮に5%じゃなかったとしても我々は乗れると思います」と述べ、インボイス制度の廃止と消費税の一律引き下げ(5%でなくとも可)であれば他党と連携可能であるとの方針を示した。
「国民を裏切らない」という強い決意
神谷代表は、今回の参院選で多くの議席を獲得したことについて、「民意を裏切るようだったらやめないといけないと思ってる」と応じ、有権者の期待を裏切らないことへの強い決意を示した。
参政党の躍進は、一過性の「風」ではなく、地道な組織固めと国民の声を吸い上げる戦略の賜物だと言える。神谷代表は、自公との連立を否定し、政策ベースで野党との連携を模索する姿勢を明確にした。特に消費税減税については、インボイス廃止と一律減税を掲げ、国民民主党との連携を通じてその実現を目指すようだ。はたして、参政党は有権者の期待を裏切らず、日本政治に新たな風を吹き込むことができるだろうか。
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