参政党・神谷宗幣が語る「日本人ファースト」の真意と拡大戦略

【参院選SP対談】参政党 神谷宗幣 × 須田慎一郎 「目標は○○議席」(虎ノ門ニュース) 最新ニュース
【参院選SP対談】参政党 神谷宗幣 × 須田慎一郎 「目標は○○議席」(虎ノ門ニュース)

参政党代表兼事務局長の神谷宗幣氏は、YouTube動画「【参院選SP対談】参政党 神谷宗幣 × 須田慎一郎 「目標は○○議席」(虎ノ門ニュース)」において、自身の党の急成長の背景、主要政策、そして参議院選挙に向けた戦略を語った。神谷氏は、参政党が従来の政治とは一線を画し、「反グローバリズム」という明確な理念を掲げていることを強調した。

「草の根」で築き上げた地方組織と強固な党員エンゲージメント

参政党の躍進の原動力は、徹底した「草の根運動」にあると神谷氏は分析する。3年前の参議院選挙で国政政党となった後、SNSに頼りきりだった体制から組織政党への転換を図ったという。「私はもうかなりあの強引にですね、あの3年の前の国際政党になった後に組織政党にするんだということで徹底した」と、その過程を振り返った。

現在、全国に287の支部を持ち、地方支部が自立的に活動している点が最大の強みだ。「287の支部を持っているのはうちの強みで、だからどこでも候補者さんがいれば地方の選挙ができる体制がある」と語り、これにより、地方選挙でも本部からの人員派遣に頼らず、地域に根差した活動が可能となっていることを強調した。

また、参政党の運営は「お金も払ってしかも活動もしてくださってる」党員からの会費や寄付で支えられている。「支持母体とか、例えば研究をされてる団体があるかというと、うちは全くない」と述べ、特定の団体や企業からの献金に頼らない透明性をアピール。健全な財政状況を維持し、「無借金で運営してます」という。

党員の意見が強く反映される文化も特徴だ。今回の参議院選挙のキャッチコピー「日本人ファースト」も、「党員の皆さんの方が…上位に上がってきたのが日本人ファーストだった」と、党員投票で選ばれたものであることを明かした。これにより、党員の主体的な参加を促し、組織の活性化に繋げているのだ。地方議員数は現在150名だが、「公明党がですね3000人くらいいらっしゃる」ことを目標に掲げ、短期間での大幅な増加を目指している。

「日本人ファースト」が意味するもの:反グローバリズムと抜本的減税

参政党の政策を貫くのは「日本人ファースト」という理念だ。これは単なるスローガンではなく、「グローバリズムみたいなそういう金融中心主義みたいなものはノーだと。反グローバリズムだ」という明確な対抗軸として位置づけられていると神谷氏は説明する。

「日本人ファースト」には二つの意味があるという。一つは「国民の生活を守る」ことだ。「国民経済がしっかり回っていて、国民が豊かでちゃんと納税してもらわないと大きな話にも繋がらない」と述べ、国民の経済的豊かさが何よりも重要だと強調する。

もう一つは「反グローバリズム」だ。「国境がなくなって他国籍の大きな企業や金融資本が規制をとっ払ってきた」結果、中間層の没落と格差拡大が引き起こされたと分析。外国人労働者の増加も、「安い労働力を作り、モノの価格を下げながらっていうことをやってきた結果が格差の拡大であり、日本の中間素の没落につながってきてる」と、グローバリズムの負の側面として捉えている。

経済政策としては、抜本的な減税と社会保険料の削減を主張する。「税金と社会保険料の合計が今46%ぐらい、働いたお金半分持ってかれてるんでそれは国民しんどいよね」とし、これを上限35%にキャップすることを提案。具体的には、消費税(インボイス含む)の廃止を提案し、「それだけで10ポイントぐらい下がる」と見込む。数十兆円規模の財源不足に対しては、「5年間緊急事態だからっていうことで国債発行すればいい」と積極財政を訴える。公共事業への国家投資を通じて、「国が国策事業でやるからそこに投資してくれればそれなりのリターンを払いますよ」と国民からの投資を促す仕組みを構想し、「GDPが30年間ほぼ伸びてなかったのがあるんで、これ一気にですね、1.5倍ぐらいに5年10年で持ってけるんじゃないか」と、経済成長への強い意欲を示した。

外国人問題への対応と「仲間作り」としての政治

グローバリズムの負の側面として、外国人労働者の増加に伴う問題にも焦点を当てていると神谷氏は語る。都議選で有権者の問題意識が高かった点として、ゴミ出しや集合住宅での摩擦、外国人犯罪、特に技能実習生の逃亡と犯罪組織への関与を指摘した。警察の取り締まり体制や通訳の不足を問題視し、東京都レベルでの予算措置を提案。「こんなことやってたら警察の方もまともな仕事できなくなる」と警鐘を鳴らす。フェンタニル問題についても、「日本経由でアメリカ入ってんじゃないのかな」と、以前から認識しており、安全保障上の問題としても捉えているという。

他党との連携については、「保守」という分類にはこだわらず「どこの党でもいいものはいいという風に考えていて」と述べ、経済政策におけるれいわ新選組との類似性や、公明党の国営ファンド・予防医学推進、小野田紀美議員の成長路線への同調など、政策が合致する点では協力に前向きな姿勢を示す。党内からの他党への批判に対しては、「他党の悪口ばっかり言うような人は申し訳ないけどやめてください」と明確に線を引く。「政治は仲間作りなんだ」と述べ、国全体を前に進めるために協調すべきだという考えを持つ。「人間性をついたりしていくと、次の展開がなくなる」と、感情的な対立を避ける重要性を強調した。

一方で、「選択的夫婦別姓」については、「国家破壊につがるというぐらいに思っていて、もう文化的な共産主義だ」と強く反対する。「別にしてしまうと子供たちはもうバラバラになってくわけで、もうこれは選択的夫婦は別だけど強制的な親子別だと」と、譲れない政策であることを明確にしている。

参院選の目標は「9議席」、国政での影響力拡大へ

今回の参議院選挙では、当初の「6議席目標」から党員の「もっとちゃんと言え」という声を受け、「9に上げようかな」と上方修正した。具体的には、比例で6議席、選挙区で3議席の合計9議席を目指す。神谷代表自身の1議席を合わせると「10だと代表質問とか法案定出ができるようになる」ため、国政での影響力拡大を目指しているのだ。

特に東京選挙区は重要で、「東京は絶対取りたい」と語る。都議選での実績とインフルエンサーの応援もあり、「50万は届くだろう」と勝算を見込む。東京での議席獲得は、「1つの野党の一角を占める政党としての認知がされる」重要な意味を持つという。

急速な支持拡大に「1番戸惑っているのは私です」としながらも、「みんなの気持ちも上がらない」と夢や展望を語ることの重要性を認識。「リスクを取っても挑戦しないといけない」という強い決意を示した。最終的には、「自公政権がもうちょっと若返ってですね、夢とかチャレンジを語るそういうなんか政権運営をしてもらいたい」と、日本全体の政治変革への期待を語った。私たちは、この「日本人ファースト」の理念が、日本をどのように変えていくのか。その挑戦の行方を注視していく必要があるだろう。

【参院選SP対談】参政党 神谷宗幣 × 須田慎一郎 「目標は○○議席」(虎ノ門ニュース)

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