ジャーナリスト及川幸久が警鐘!トランプ関税25%の脅威と日本の危機

ジャーナリスト及川幸久が警鐘!トランプ関税25%の脅威と日本の危機 国内政治
ジャーナリスト及川幸久が警鐘!トランプ関税25%の脅威と日本の危機

ジャーナリストの及川幸久氏が、YouTubeチャンネル「THE CORE」で、トランプ大統領から日本に最終的な関税通告が届いたことについて解説した。その内容は「なんと25%」というものであり、日本の自動車業界に甚大な被害をもたらす可能性を指摘する。及川氏は、日本政府に対し「選挙より交渉を優先して欲しい」と強く訴える。また、日本政府の交渉力への疑問を呈し、トヨタなど民間企業が独自に動き出している現状にも言及した。特に、フェンタニル密輸問題に対するトランプ政権の危機感と、日本政府の認識の甘さについても警鐘を鳴らしている。

トランプ関税25%の衝撃と日本の無策

及川氏によると、トランプ大統領から日本の石破総理に宛てて、「25%」の追加関税を通告する書簡が送られてきたという。これは3ヶ月前の発表から「何にも結果が出なかった」ことを意味すると及川氏は指摘する。この関税は8月1日から適用される予定で、日本の対米輸出品の「8割から9割がその自動車」であるため、日本の自動車業界は「大変なダメージをこれから受ける」と警鐘を鳴らした。

及川氏は、日本政府に対し「まだ数週間ある。選挙やってる場合じゃない」と述べ、「交渉を優先して欲しい」と強く要求した。また、「もう多分多くの人が思ってる」ことだが、「石破政権の交渉期待できない」という見方を示した。これに対し、最も被害を受ける自動車業界、特にトヨタは「自らアイデアを具体的なアイデアを出してきてる」と、民間企業の危機意識の高さを強調した。

トランプ政権の狙いとインド交渉の進展

トランプ大統領からの関税通知書は、日本と韓国を含む「14カ国に一斉に出された」という。特に日本と韓国は「両方とも25%」と高い関税率が課せられた。しかし、トランプ大統領は通知後すぐにマスコミに対し、「100%確定したものではない」とコメントしており、及川氏は「交渉とか追加の交渉それからさらなる延期、これを示唆してる」と指摘し、交渉の余地が残されていることを強調した。

また、及川氏はトランプ政権が「インド合意に近づいてる」と語ったことを注目すべき点だと述べた。インドは「関税の高い国」であり、トランプ大統領は選挙中からその状況に「怒っていた」という。インドとの交渉が進展しているとすれば、「日本はなんとかしなきゃいけない」と述べ、巨大な市場を持つインドとの関係をトランプ政権が重視している背景を説明した。

日本自動車メーカーの戦略と政府への提言

ブルームバーグの報道によれば、トランプ関税の脅威があったにもかかわらず、トヨタの売上高は「3ヶ月連続で過去最高を記録」したという。これは「駆け込み需要があったのかもしれません」と及川氏は推測した。しかし、トランプ大統領からの書簡が届いた翌日、ニューヨーク市場ではトヨタが「-4%」、ホンダが「-3.9%」と株価が下落した。一方で、東京市場では「下がってないですね上がってますね」と述べ、アメリカに工場を持つトヨタやホンダは関税の影響を受けにくいことを示唆した。アメリカに工場を持たないマツダは「ずっとこのところ下がってる」という。

そんな中、トヨタが「関税回避のアイデアを出してる」と報じられているという。そのアイデアとは、「アメリカで生産した自動車を日本へ輸入する」というもので、「基礎想外なアイデア」だと及川氏は評価する。さらに、「アメリカの自動車メーカー製の自動車を自社の販売店で販売する」というアイデアも出ていると紹介した。及川氏は、これらの民間の努力に対し、石破政権が「容易に妥協しません」という強気の姿勢をとり続け、書簡が届いても「遺憾です」と繰り返していることに対し、「強気よりも結果が必要」だと批判した。そして、「もっとアイデアを出してください。もっと日本のためにもっとアイデアを出して」と、残り数週間での真剣な交渉を促した。

フェンタニル密輸問題への警鐘と政府の認識不足

及川氏は、トランプ大統領の書簡の中に「安全逃れを目的とした第3国経由」の輸出品に対して「より高い関税率が適用される」という重要な内容が含まれていることを指摘する。これは、中国などからの密輸品が日本を経由してアメリカに送られるケースを指しており、トランプ政権が「ものすごく神経を使ってるのがこの密輸の方」だと述べた。

特にトランプ政権が問題視しているのが「フェンタニル」の密輸だ。及川氏は以前の動画で、フェンタニルが「単なる麻薬ではないく戦争の武器である」と解説したことに触れ、「致死量がたったこれだけものすごい少ない量でもう死に至る」と、その恐ろしさを強調する。「麻薬じゃないんです完全に殺人の兵器」だと断言した。

トランプ政権は、フェンタニル対策として「ワンビッグビューティフルビル」という大型予算を組み、メキシコ国境の壁完成や移民税関捜査局(ICE)の新規雇用、湾岸警備隊の予算増強を進めているという。これは「中国共産党が仕掛けてきているこのフェンタニルの密輸これは戦争なんだ」という認識に基づいていると及川氏は説明した。

そして、先日報じられた名古屋に存在した中国系企業によるフェンタニル密輸を「日本政府が見過ごしていた」と厳しく批判した。過去に参政党の神谷代表が国会で日本へのフェンタニル流入について質問した際、政府が「入ってません。完璧な対策を取ってますから大丈夫です」と答弁していたにもかかわらず、「結局入ってた」という事実を指摘し、「この部分が甘いんです」と日本政府の認識の甘さに警鐘を鳴らした。及川氏は、トランプ政権がフェンタニル密輸に「ものすごく神経質になってる」ことを踏まえ、日本政府が「徹底的にあの日本が第3国経由になって密輸に加担してるなんてことが起きないようにこういうことをやりますと」提案すべきだと訴えた。そして、「トランプ政権と足並みを揃えるべきじゃないか」と、対米関係における政府の姿勢を問うた。

はたして、日本政府は残り数週間で「日本の国益のために日本を守るためにしっかり交渉」できるだろうか――。

トランプ関税25%の脅威, 石破総理は選挙より交渉優先せよ【及川幸久】

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