ジャーナリストの及川幸久が、米国政界を揺るがすオバマ元大統領の「ロシアゲート」捏造疑惑と、それに続く逮捕の可能性について緊急解説する。トランプ前大統領が仕掛ける「ディープステート撲滅」という壮大な戦いの「本丸」にメスが入る現状を詳細に分析し、今後の米国政治の行方を読み解く。
「ロシアゲート」捏造の衝撃的な証拠
米国政界で今、歴史的な大波が押し寄せている。ジャーナリストの及川幸久によると、先週金曜日(米国時間)、トランプ政権のトゥルシー・ギャバード国家情報長官が、2016年の大統領選挙における「ロシアによる介入疑惑」、通称「ロシアゲート」が、オバマ元大統領によって捏造されたものであると発表したという。
ギャバード長官は、米国政府の16の情報機関(CIAを含む)を統括する「国家情報長官」という極めて重要なポストにあり、CIA長官よりも上位に位置する。彼女は元民主党の下院議員であり、トランプ氏から「ディープステート撲滅」の使命を託された人物だとされている。
ギャバード長官は、2016年12月9日付の機密文書を公開した。この文書は、当時の米国情報機関がオバマ大統領に対し、「ロシアには米国大統領選挙の電子投票システムをハッキングする意思も能力もなかった」と結論付けていたことを示しているという。しかし、オバマ大統領はこれを受け取ったにもかかわらず、介入が「あったことにしろ」と指示し、文書を書き換えさせたと及川氏は語る。
書き換えられた内容はNBCニュース、ニューヨーク・タイムズ、ワシントン・ポストなどのマスコミにリークされ、これが「ロシアゲート」として大騒ぎになったと及川氏は指摘する。及川氏はこれを「完全にフェイク」「でっち上げ」だと断言している。
ギャバード長官は、この機密解除された文書が、オバマが疑惑を捏造した証拠であると主張し、「オバマ元大統領、および当時のオバマ政権の政府関係者、政権関係者の刑事責任を追及する」と明言している。刑事責任が認められれば「逮捕される」可能性も指摘されているのだ。
トランプ前大統領の反応と「ディープステート」との戦い
トランプ氏は、自身のSNS「トゥルーソーシャル」で、ギャバード長官の発言を引用し、「オバマ大統領とその指導部には2016年にトランプを大統領に選出したアメリカ国民の意思を受け入れようとしなかった人々がいました。そのため、彼らは現職の大統領(トランプ氏)に対して事実上のクーデターを起こすという反逆的な陰謀を企てていたのです」と投稿したと及川氏は伝える。
さらに衝撃的なのは、トランプ氏が、キャピトルヒルを背景に手錠をかけられた政府関係者や、オレンジ色の囚人服を着たオバマ氏を含む8人の「闇の一団」の画像を投稿していることだ。これにはオバマ政権時代の国連大使、安全保障担当補佐官、FBI長官などが含まれているという。これは、これらの人物が今後逮捕される可能性を示唆していると及川氏は解釈する。
及川氏によると、トランプ政権の最大の目的は「ディープステート撲滅」だという。「ディープステート」とは、米国政府内部、特に情報機関(CIAがその中核とされる)に存在する、影の政府のような存在を指すと及川氏は説明する。ギャバード長官は、CIAのさらに上に立つ国家情報長官という立場を利用し、過去の機密情報を徹底的に洗い出し、「ディープステート」を撲滅するためにトランプ氏によって送り込まれた「刺客」であると位置づけられている。
及川氏は、オバマ氏を「ディープステートの表の主役」と呼び、ディープステートの「本丸」にメスを入れるために、オバマ氏を倒すことが不可欠であると強調している。
刑事責任と「国家反逆罪」の可能性
ギャバード長官は、この件に関する全ての文書を米国司法省のパム・ボンディ司法長官に送付し、さらに調査を進めるよう要請したという。トランプ氏の「反逆的陰謀」という言葉や、視聴者からのコメントにもあるように、この疑惑が証明されれば「国家反逆罪」という非常に重い罪に問われる可能性があると及川氏は指摘する。
オバマ氏支持者からは、元大統領は「大統領特権」によって逮捕されないという意見も出ているが、一方で、この事件の重大性から、オバマ氏の周囲の人々だけでなく、最終的にはオバマ氏自身も逮捕されるという見方も出ていると及川氏は語る。
捏造された「ロシアゲート」疑惑によって、マラー特別検察官による2年間の捜査が行われ、4000万ドルの納税者負担が発生した。また、トランプ大統領本人とその家族への誹謗中傷や攻撃、さらには政権幹部の一部が調査・逮捕・投獄されたことも指摘されている。その目的は「トランプ政権を倒すこと」であったと及川氏は主張する。
日本における「ロシア疑惑」との比較と情報リテラシーの低さ
及川氏は、奇しくも米国での発表とほぼ同時期に、日本でも参議院選挙において「ロシア製偽情報に操られる日本の選挙と参政党」と題するノート記事が出現し、一部の政党関係者(国民民主党の玉木雄一郎氏)がこれを取り上げ、ロシアが参政党などに介入しているかのように示唆したことに言及する。
及川氏は、この日本の「ロシア疑惑」は「単なる陰謀論」であり、何の証拠もない「レベルの低い」情報であると批判する。ロシア国営メディア「スプートニク」のインタビューを受けただけで「ロシアのエージェント」と断じるのは「単純すぎる」と指摘し、米国の「ロシアゲート」のでっち上げが明らかになった状況と日本の情報リテラシーの低さとの「落差」を強調している。
トランプ氏は、残り約3年半の任期中に「ディープステート」を撲滅することを最大の目標としている。もしオバマ氏の逮捕まで実現すれば、「ディープステート撲滅」が具体的に見えてくる極めて重要な局面であると及川氏は強調する。ギャバード長官による機密解除と司法省への資料送付は、この動きをさらに加速させるものと見られている。
今回のギャバード国家情報長官による発表は、2016年の「ロシアゲート」がオバマ政権によって捏造されたとする衝撃的な内容であり、トランプ前大統領がこれを「国家反逆罪」に当たる「クーデター」と位置づけることで、オバマ氏およびその周辺の人物の逮捕の可能性が浮上している。これは、トランプ氏が掲げる「ディープステート撲滅」という壮大な目標の「本丸」にメスを入れる動きであり、今後の米国政治を大きく揺るがす重大な局面となるだろう。同時に、日本の政治における情報リテラシーの低さとの対比も示され、情報の真偽を見極める重要性が強調されている。はたして、この前代未聞の事態は、米国、そして世界の政治にどのような影響をもたらすのだろうか――。
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