NHKから国民を守る党代表の立花孝志氏が、2025年参議院選挙におけるNHK党の戦略について語った。全国比例ではなくあえて兵庫選挙区から出馬した理由や、YouTubeでの新たな情報発信戦略、そして「日本のトランプ」として掲げる政策とその背景にある思想について、熱く語る。
兵庫選挙区出馬の理由:「メディアの注目度」
今回の参議院選挙で、NHKから国民を守る党代表の立花孝志氏が全国比例ではなく兵庫選挙区から出馬したことは大きな注目を集めている。この選択について立花氏は、「全国比例と選挙区ではメディアの注目度が全然違う」と明言した。
全国比例では候補者特集が組まれることがほとんどなく、新聞やテレビは全国をカバーしていないため、地方の選挙区に出馬する方が圧倒的にメディアの注目を浴びやすいという。立花氏は、ローカルメディアの報道がネットを通じて全国に広がる現状を踏まえ、「兵庫選挙区で出た方が圧倒的に僕の致名度は使える」と語った。兵庫選挙区は当選枠が3人とデッドヒートが繰り広げられており、「誰が勝つかっていうのが面白く取り上げれる」と、選挙報道の特性を最大限に活かす狙いを説明した。
新たなネット戦略:切り抜き動画と有名YouTuberとの連携
6年前の参議院選挙では自身のYouTubeチャンネルが大きく注目されたが、現在のYouTube業界ではYouTuberが乱立しており、かつてのような再生回数を維持するのは難しいと立花氏は認識している。そこで今回は、ネット戦略を「切り抜きが中心になってくる」と転換した。
立花氏やNHK党関係者のYouTubeチャンネルの動画は「切り抜き自由」とし、無料で自由に切り抜き動画を作成・拡散してもらうことで、より多くの人に情報が届くようにしている。さらに、「発言とか分かりやすいのをちょっと切り取ってもらうため」に、発言内容にも工夫を凝らしているという。
また、選挙ブーストをかけるため、「有名YouTuber」との連携も積極的に行っていると明かした。「情報発信者っていうかインフルエンサー。楽しみにしといてください」と述べ、第3者による情報発信の重要性を強調した。過去にはガーシー氏の当選を後押ししたヒカル氏や青汁王子、堀江貴文氏などとの連携実績もあり、自身のインフルエンサーとしての側面も活用していく意向だ。
「NHKをぶっ壊す」の先に:「日本のトランプ」としての立花孝志
NHK党の公約といえば「NHKをぶっ壊す」が代名詞だが、立花氏はこのキャッチコピーについて「飽きが来てる」と率直に認める。「NHKの問題はほぼ解決してる」と、NHK集金人による被害が激減した現状を挙げ、もはや国政政党でなくても対応可能だと認識しているという。
そこで今回新たに打ち出すのが、「日本のトランプ立花孝志です。ジャパニーズトランプ立花です」というイメージ戦略だ。トランプ元大統領のように「強い力を持って政治を進めていく」姿勢をアピールし、短い言葉と動画でそのインパクトを伝えることを目指す。
トランプ氏の政策は「野蛮ですごく過激だ」と評されることもあるが、それは「まったなし」の状況であるからだと立花氏は分析する。世界人口の増加に伴う資源の奪い合いや貧困国の移民・難民問題は、アメリカだけでなく世界共通の課題だという。これまで移民を受け入れてきたアメリカでも、自国民の生活を守るためにトランプ氏のような強硬な姿勢が必要とされている。
この世界情勢の変化を受け、立花氏自身も考えを改めたという。かつては外国人への生活保護支給などにも反対していなかったが、ロサンゼルスの暴動や日本の現状を見て、「日本人ファースト、ジャパンファーストと言わざる得なくなった」と語る。メディアからの激しい攻撃も経験する中で、「日本人じゃない人たちに遠慮してるとこっちがやられる」と感じ、日本人の生活と文化を守るために「舵を切りました」と表明した。
公約よりも「実行力」と「過去の実績」
立花氏は、政治家を選ぶ上で公約よりも重要なのは「実行力」と「その人が何をしてきたのか」だと主張する。公約は「正直どうでも」よく、「みんな良いこと書くから」だという。
NHK党が掲げる「公務員改革」もその一つだ。「公務員は真面目に仕事しろ」というシンプルなメッセージの裏には、仕事中に不正を行う公務員を排除し、真面目に働く公務員を効率化することで、無駄な税金の支出を抑え、結果的に減税を実現するという具体的なビジョンがある。例えば、給付金の支給についても、「スマホに直接給付が行くようなこと」を行うことで、無駄をなくし、減税に繋げたいと語る。
こうした政策を実行するためには、リーダーの「実行力」が不可欠だと立花氏は強調する。自身が政治家として歩んできた過去の経験と、困難に立ち向かってきた実績こそが、有権者に評価されるべきポイントだと訴える。
政治家引退と「賢い人、ピュアな心」を持つ支持層
立花氏は、今回の選挙で政党要件である得票率2%を超えなければ政治家を引退すると公言している。これは「怖いから」であり、「また襲われるか分からないから」と本音を漏らした。しかし、同時に「この能力をどのように国民のため使うのか」という葛藤も抱えている。
NHK党の支持層について立花氏は、「賢い人には評価されるのと、あとは本当心がピュアな人」だと語る。該当演説などでは警察官に感謝を伝える一方で、警察官を敵視するような人たちもいると指摘し、「その人の心が曇っていたら、あのピュアな人が曇って見えるし」と、人の見方の違いが支持の分断に繋がると分析した。
NHK党にはかつて犯罪歴のある人物もいたが、現在は「医者や弁護士」のような優秀な人材が集まってきているという。「振るいにかけた人が残ってるので」と述べ、厳しい時期を経験したことで、現在は質の高いメンバーが揃っていると自信を見せる。彼らは「ものすごいスピードでこれから受け入れられていく」と予測し、最終的にこの高い能力を「公のために使うのか、立花個人の利益のために使っていいのかを決めてもらう選挙」だと、有権者に選択を委ねている。
今回の参議院選挙は、立花孝志氏にとって、これまでの政治活動の集大成であり、今後の政治家人生をかけた大一番となるだろう。果たしてNHK党は2%の壁を越え、立花氏は「ジャパニーズトランプ」として日本の政治に新たな波を起こすことができるだろうか。彼の「賢い人」と「ピュアな心」を持つ支持層が、どのような判断を下すのか注目される。
NHKから国民を守る党代表 立花孝志が語る!参院選2025戦略と「ジャパニーズトランプ」構想
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