Kyiv Postが、クレムリン内部で進行する「自己共食い」の現状を報じる。ウクライナでの戦争が泥沼化し財政的に維持できなくなった結果、ロシアは内部崩壊の危機に瀕している。FSBがマフィア組織化し、国家の利益ではなく自身の金銭的利益のために国民の資産を強奪する、という衝撃的な事実が明らかになった。
「共食い」を始めたプーチン政権
ロシアはウクライナでの戦争を財政的に維持できなくなり、クレムリンは内部崩壊の危機に瀕している。ドローン攻撃や製油所への攻撃、そして予算の行き詰まりが、クレムリンを追い詰めているのだ。
「お金が枯渇し、国内の建設プロジェクトが滞り始め、銀行は債務不履行に対処できなくなっている」という状況が、その深刻さを物語っている。国際社会から孤立し、「ローンを借りることができない」ロシアの財政難は、さらに深刻化している。
このような状況の中、「クレムリンは自らを共食いしている」とKyiv Postは指摘する。ロシアの政権は、他国を侵略するだけでなく、自国の資産を食い尽くすことで生き延びようとしているのだ。
FSBが主導する資産強奪と粛清
ロシアの諜報機関であるFSBは、今や「マフィアである。その名はウラジーミル・プーチンだ」。プーチンはFSBを「解き放ち」、自国民の資産を差し押さえるために使っている。
この動きは「パニックから生まれた粛清」として現れている。2025年だけで、「約100人の高官が逮捕、解雇、または不審な状況で死亡した」。彼らは反体制派ではなく、ロシアのシステムの「管理者」たちだ。
この粛清が発するメッセージは明確だ。「あなたの忠誠心は、我々があなたの資産を必要とするなら無価値だ」。
FSBは、「戦争経済のあらゆる動脈」を標的としている。運輸大臣が解雇され、数時間後に「自殺した」事件の後、FSBはロシアの全港湾を支配下に置いた。港湾の支配は、「すべての貿易を締め付けるチョークホールド」であり、FSBが「出入りするすべてのものから一定の割合を取る能力」を持つことを意味する。
この粛清は政治的でもイデオロギー的でもない。「お金が少なくなっている」ためであり、「彼らの主な目的は、より多くのお金を稼ぐこと」にある。
軍幹部の逮捕と政権の末期症状
ロシアの権力構造内には、FSBと軍という異なるグループが存在し、FSBの誰もが「軍を敵、ライバルと見なしている」。
セルゲイ・ショイグ元国防大臣をはじめとする軍幹部の逮捕は、汚職が理由だとされている。しかし、「ロシアの誰もが汚職に関与している」とKyiv Postは指摘する。真の理由は、「資産を取り上げていること、そして今日、分け与えるべき資産が単純に少なくなっていること」にある。
FSBは今、軍、地方知事、軍の請負業者、そしてオリガルヒを新たな歳入源として標的にしている。ロシア最大の金生産者の資産差し押さえがその一例だ。
「より多くのオリガルヒが逮捕され、より多くの軍人が起訴され、より多くの知事が手錠をかけられる」ことは、「体制が末期段階に達している」兆候なのだ。
経済的混乱とプーチン自身の危険
予算赤字を解消するため、ルーブルは「25~50%切り下げられる」可能性があるとエコノミストは指摘する。これは、平均的なロシア人退職者にとって壊滅的な影響を与えるだろう。
ウクライナのドローン攻撃による製油所の生産半減は、「ロシア国内の燃料供給が麻痺した」ことを意味し、現在、ロシア国内の燃料価格は米国よりも高くなっている。ディーゼルの不足は、「部隊の移動速度の低下」や「前線での配給」にもつながる。
クレムリンのエリート層は「自らを食い荒らしている」状態だ。資源が減少する中で「自身の生存を確保するため」に必死であり、互いに積極的に対立している。
軍が「見捨てられるかもしれない」「逮捕されるかもしれない」という状況は、「軍がさらに犠牲を払うことをいとわない雰囲気の改善にはほとんど役立たない」。
プーチンが「自身の国から遠く離れてクレムリンに座っている」ことで、「自分自身をより大きな危険にさらしている」可能性がある。「ウラジーミル・プーチンがもはや私たちに安全を提供せず、脅威となっている」と誰かが気づいたとき、それが「プーチンなき世界」を求める瞬間となるだろう。
はたして、プーチン政権の「自己共食い」は、ロシアという国をどのように崩壊させていくのだろうか――。
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