須田慎一郎が読み解く──「進次郎効果」はすでに賞味期限切れ、自民党大敗の現実味

進次郎効果はもうない──須田慎一郎が語る参院選の行方 選挙

ジャーナリストの須田慎一郎氏は、7月20日に実施される参議院選挙の背景にある与党の戦略、そして小泉進次郎農水大臣の“賞味期限切れ”について鋭く分析する。3連休中日の投開票日設定の裏に隠された意図とは何か。須田氏が与党の苦境を読み解いた。

「7月20日という投開票日は、間違いなく意図的に設定されたものだと見ていい」
そう語るのはジャーナリストの須田慎一郎氏だ。

今年の参議院選挙は、7月20日、3連休の中日に実施される。翌21日は「海の日」で国民の休日。さらに、子供たちの多くが夏休みに突入するタイミングでもある。

「このスケジュールは、子育て世代が海や山に出かけることを見越している。つまり、投票率を下げるための設定だ」と須田氏は指摘する。

実際、自民党内部からは「せめて21日にすべきではないか」という提案も出ていたが、「それを拒否したのが自民党執行部だった」とのこと。

「狙いは明確で、組織票が読める固定層で勝ちを拾う。逆に、全有権者の5割以上を占める無党派層には、なるべく投票に来てほしくない、そういう意図だ」と須田氏は語る。

このように、無党派層をあえて“切り捨てる”戦略の背景には、「小泉進次郎という存在の陰り」があるという。

農水大臣に抜擢された小泉氏は、もともと江藤元農水大臣の「米が売るほどある」という失言による更迭の後任だった。長野県選出の宮下一郎氏が後継候補に挙がっていたにもかかわらず、「人気と発信力を期待されて進次郎氏が抜擢された」経緯がある。

「就任直後、30万トンの備蓄米を電撃的に放出し、2000円台で売却できるようにした。従来の一般競争入札ではなく、国が価格も売り先も決める随意契約方式で、テレビがこれを連日報道。人気は一気に沸騰した」と須田氏は回想する。

だが、「その効果はあっという間に賞味期限切れとなった」と続ける。

「メディアが毎日取り上げすぎたこともあって、『やりすぎ』『鼻につく』と感じられ、徐々に飽きられていった」

加えて、小泉氏自身の発言から「農業や米、JAについてあまり理解していないことが露呈し、農家からの反発が急速に強まった」と須田氏は指摘。特に東北6県の「1人区」では、「自民党候補が全員落選する可能性もある」と語った。

都市部に目を向ければ、状況はさらに厳しい。

「都市部の有権者が重要視するのは、経済政策、とりわけ物価高対策だ。ところが与党からは何の政策も出てこない。一方、野党は消費税減税など減税政策を前面に掲げており、無党派層の支持を集めている」

こうした情勢を踏まえ、首相・石橋氏は自民・公明での勝敗ラインを「50議席」と設定した。

「これは過半数ぎりぎりのライン。50議席を割れば、衆参両院で過半数割れし、法案は一本も通らなくなる。与党がここまでハードルを下げたということ自体、相当な弱気の表れだ」と須田氏は厳しく指摘する。

追い打ちをかけるように、米価の下落が止まらない。

「6月中には10万トンの余剰米が発生するとされ、秋の新米シーズンには価格暴落の懸念がある。農家の間では『このままではやっていけない』という悲鳴が上がっている。それにもかかわらず、農水大臣は明確な対策を打ち出していない」

最後に須田氏はこう結んだ。

「農業圏で自民党に票が入る要素は皆無だ。与党はすでに“負け覚悟”でこの選挙に臨んでいる」

無党派層の切り捨て、小泉氏の人気失速、農業圏からの反発、経済政策の欠如――。須田慎一郎氏の冷静な分析は、7月20日の参議院選挙が与党にとってどれだけ厳しいものであるかを物語っている。
はたして与党はこの苦境を打破できるのだろうか――

「引用元」進次郎終了!これで参院選「自民惨敗」がほぼ確実になってきました。(https://www.youtube.com/watch?v=Y_y8oRU26mE

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