参議院議員・西田昌司が語る、自民党参院選大敗の深層

参議院議員・西田昌司が語る、自民党参院選大敗の深層 国内政治
参議院議員・西田昌司が語る、自民党参院選大敗の深層

2024年7月23日、参議院議員の西田昌司氏が、先の参議院選挙における自民党の大敗北の原因を分析した。西田氏は自身の選挙戦を振り返りながら、裏金問題や発言への批判報道、北陸新幹線問題が「大変な逆風だった」と語り、自民党全体の支持率低下と保守層の離反が今回の結果に大きく影響したと指摘する。

自民党大敗の離反

 

先の参議院選挙で、自民党は目標としていた過半数に及ばず、大敗北を喫した。

参議院議員の西田昌司氏は、今回の選挙を「大変な逆風だった」と振り返る。彼自身も「裏金議員というレッテルが貼られてしまう」ことや、「ひめゆりの塔」発言への批判報道で「西田落選」というレッテル貼りをされた経験を持つ。これが「西田が辛からん」というレッテルに繋がったと明かす。

これらの報道やイメージ操作により、自身の発信する「正しい情報」が有権者に届きにくく、「報道の恐ろしさ」と「イメージの悪影響」を痛感したという。しかし、最終的には支持者の「このまま西田を落選させてはいけない」という強い支援により当選を果たした。

自民党支持率低下と保守層の離反

今回の自民党の大敗北は、西田議員個人の問題に留まらない。全国的な傾向として、自民党全体の支持率、特に石破内閣への支持率低下が大きく影響していると西田氏は分析する。従来であれば「自民党だからなんとか応援したろう」という動機が働いたものの、今回は「自民党はダメだ」と感じた本来の支持層が他党を選択したという。

離反した保守層の受け皿として、「参政党」や「国民民主党」が挙げられる。これは、安倍元総理が築き上げてきた「日本を取り戻す」という保守政党としての精神が、安倍氏死去後3年間で「全く見えなく」なったことへの反発だと西田氏は指摘する。石破政権の政策や発言が、「全くそれと真逆のリベラルに方向を切ってるんじゃないのか」と受け止められたことが、保守層の離反に拍車をかけたのだ。

安倍政権との比較と「借金生活」の現状

西田議員は、安倍元総理が衆参選挙でマスコミから批判を受けつつも、国民からは「安倍総理の保守政党としてのあり方を教授を示しておられる。その方針に大きな強い支持があった」と強調する。その結果、安倍政権下では「過半数を大きく超える議席をいただいていた」と語る。

しかし、今回の石破政権下での選挙では、安倍政権が築いた「財産」とも言える議席の貯金を「全部吐き出してそれどころか過半数を大きく下回り」、「まさに借金生活をするような状況になってしまった」と現状を厳しく評価する。

今後の課題と石破総裁への責任追及

今回の敗北を受け、西田議員は以下の点を今後の課題として挙げる。まず、自民党がこれほど苦戦し、議席を減らすことになった原因を明確に整理する必要がある。そして、選挙の陣頭指揮を執った石破総裁自身が、「自らの責任を認める」ことから始めるべきだと強く主張する。国民から見放された状況で、政治の空白を作るようなことや、アメリカとの交渉を理由に責任問題を棚上げすることは許されないと考えているのだ。

国民への責任表明も重要だ。「本来の政治はまず民に従って、そしてその中でその責任を認める」ことが重要であり、国民に責任を認める姿勢を示すことが自民党自身の責任を果たすことに繋がると強調する。

西田議員は、自身の選挙戦を通じて「歴史と信念を持って言うべきことは言い行うべきことは行う」という初心を忘れず、同時に「皆さんの意見も素直に聞き入れ、また謙虚の姿勢を示していく」ことの重要性を強く感じたという。

今回の参議院選挙での大敗は、自民党にとって大きな転換点となるだろう。石破総裁は国民の声に耳を傾け、自らの責任を明確に認めることができるだろうか。そして自民党は、失った国民の信頼を取り戻し、再び保守政党としての存在感を示すことができるのだろうか。

参議院議員・西田昌司が語る、自民党参院選大敗の深層

コメント