政治評論家・岩田温が警鐘!石平氏への「スパイ」疑惑は「言論の名を借りた暴力」だ!SNS時代のデマと民主主義の危機

政治評論家・岩田温が警鐘!石平氏への「スパイ」疑惑は「言論の名を借りた暴力」だ!SNS時代のデマと民主主義の危機 最新ニュース
政治評論家・岩田温が警鐘!石平氏への「スパイ」疑惑は「言論の名を借りた暴力」だ!SNS時代のデマと民主主義の危機

政治評論家の岩田温氏が自身のYouTubeチャンネルで、日本維新の会から立候補している石平氏に対する「中国共産党のスパイ」疑惑について、「石氏はスパイなのか」と問題提起し、SNS時代におけるデマや虚偽情報の拡散が民主主義の根幹を揺るがす深刻な問題だと警鐘を鳴らした。岩田氏は、根拠のない誹謗中傷を「言論の名を借りた暴力」と強く批判し、匿名性の中で無責任な発言を行う人々に対し、自己規制と責任ある行動を強く求めた。

選挙を揺るがす「デマ」の脅威──民主主義の根幹に関わる問題

岩田氏は、SNS時代において「誰でも発信ができる時代」だからこそ、特に影響力のある人物が「間違った情報を流してそれを信じ込む人たちがいた」場合、それが選挙に甚大な影響を及ぼす可能性を指摘した。期日前投票が行われる中で、デマを信じたまま投票行動が行われると、「投票後になってやっぱりやめましたと。すいません私騙されてましたと。デマに踊らされてたから変えさせてくださいというわけいかない」と、取り消しが不可能である点を強調した。

さらに、選挙がデマによって「踊らされる」ことになれば、「選挙の正当性が極めて疑わしいものになってくる」と岩田氏は危機感を示した。選挙の正当性が疑わしくなれば、「政権の正当性、もっと言うと民主主義の根幹に関わる問題になってくるだろう」と述べ、デマの深刻さを訴えた。

岩田氏は、「フェイクニュースが流される」ことについて「我々はすごく敏感でなければならない」と述べつつ、その逆の現象にも警鐘を鳴らした。それは「本当のことを言ってるのにそれはフェイクニュースだと言ってですね、本当の情報がフェイクニュース扱いされちゃう」という状況だ。このような状況では「真実が嘘になり嘘が真実になっちゃう」ため、情報の受け手側が「神経質なくらいに」真偽を見極める必要性があるとした。

石平氏への「スパイ」疑惑──根拠なき断定は「人権侵害」

今回の議論の中心は、日本維新の会から立候補している帰化一世の石平氏が「中国共産党のスパイ」であるという疑惑だ。この疑惑は、日本保守党の応援団の一人である井川氏が自身のSNSで「石平氏は中共のスパイだからね」と断定的に投稿したことが発端となっている。

岩田氏によると、石平氏は日本維新の会が自身を擁立していることを根拠に、維新が親中であるという批判は当たらないと反論していた。しかし、井川氏は石平氏が「中共のスパイだからね」という主張を展開し、石平氏が立候補している時点で「維新は親中だ」という論調を作り出しているという。

これに対し石平氏は、井川氏の投稿を「何の根拠もなく石平のことを中共のスパイだと中傷する」「典型的な誹謗中傷であると同時に悪質な選挙妨害」だと強く非難。井川氏に対し、スパイであると断定する根拠の提示、または投稿の即時削除を求め、「然なけれは断固として法的措置をとる」と表明している。

岩田氏は、スパイであると主張する側に「証明しなくちゃいかんよ」と立証責任があることを強調し、「私スパイじゃありませんっていう証明はできないですから」と、スパイでないことを証明する「悪魔の証明」の困難さに言及した。

井川氏の投稿に対するSNS上のリプライには、「中国に帰れる時点で怪しい」「敵は祖国中国っていう本を出してるんですが、こんな本出して生きてる時点でスパイですな」「中国共産党に喧嘩売って無傷なのもおかしい」「元中国人な時点でアウト」など、根拠なく石平氏をスパイと断定する、あるいは疑う声が多数見られた。中には「日本人借ります」といった過激な表現もあり、岩田氏はこれらのコメントに対し、「あまりに心無いこと書きすぎだと」「完全に人権侵害だ」と強く批判した。

表現の自由と誹謗中傷の境界線──「恥を知れ」

岩田氏は、根拠のない誹謗中傷に対し、言論の自由との線引きについて重要な視点を提示した。個人的な意見や思想信条の違いは許容されるべきだとしつつ、「根拠もないのに中国のスパイだという風にね決めつけるのは言論の名を借りた暴力だと」思うと強く主張した。

匿名で誹謗中傷を行う行為に対し、「自分は匿名で書いてるから何書いてもいいんだという風に思ってるかもしれないけど、そうは問屋がおろさないですよ」と述べ、「恥を知れ」と強く非難した。このような匿名の書き込みが対象者に与える精神的苦痛や、ひどい場合には「若い人がですね、色々書き込まれて気にしてですね、お亡くなりになった事件とかもあるわけですよね」と、過去の痛ましい事例を挙げて警鐘を鳴らした。

岩田氏は、SNS規制が政治的な情報収集を阻害する可能性を危惧し、「法律でやめるというのではなく」「個人個人がこれをやめるべきだ」と、ユーザー自身の自律的な抑制と責任ある行動を求めた。

岩田氏の今回の問題提起は、SNSが社会のインフラとして定着した現代において、フェイクニュースや根拠のない誹謗中傷がいかに民主主義の根幹を揺るがし、個人の人権を侵害する深刻な問題であるかを浮き彫りにした。特に、選挙という民主主義の最も重要な場において、デマが有権者の判断を狂わせることは、その正当性を著しく損なう。

はたして、私たちは情報の受け手として、真実を見極める力を養い、発信者として責任ある言動を心がけることができるだろうか――。今回の件が、SNS利用における倫理観の再構築と、より健全な言論空間の実現に向けた一助となることを願う。

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