日本保守党代表の百田尚樹氏が、党共同代表の河村たかし氏との関係性について語った。一見すると対立しているように見える報道がある中で、百田氏は自身の見解を表明。また、支持層の拡大を目指す中で、他党、特に参政党との違いについても言及し、日本保守党が考える「保守」の定義を明確にした。
河村共同代表との関係性と党運営
日本保守党の百田尚樹代表は、党共同代表である河村たかし氏との関係について問われ、「私、河村さんとしばらく喋ってないんで」と意外な事実を明かした。しかし、これは「私ら別に仲良しクラブちゃいますから」と述べ、頻繁に会う必要はないという認識を示した。一部報道で河村氏との対立が報じられていることについては、週刊誌の「印象操作ひどいで」と批判し、過去にペットボトルを投げたとされる件も「あれ2ヶ月以上前ですからね」と時期が異なることを強調した。
百田氏は、自身が河村氏を「日本で1番立ててる」と述べ、河村氏が名古屋で成し遂げた減税の実績を「ものすごい良くなった」と高く評価している。減税に関するノウハウを「教えてもらいたい」と語り、河村氏を「政治の世界では我々は大先輩」と尊敬の念を示した。直接の連絡は事務局長や有本事務総長が担っているとし、自身が河村氏に細かく指示を出すことは「言えませんよ」と語った。
「保守」の定義と他党との違い
百田氏は、日本保守党の「保守」の考え方について、「古から残ってる我々の父祖祖母あるいはその先祖ですね。これが大事にしてきて、そしてこれがいいもんだと」と説明した。日本の文化は「何百年何千年」かけてゆっくりと形成されてきたものであり、「変えていくものはもちろん変えていく。しかしながらえ古から残ってるものはやっぱ大事にしていこう」という姿勢を強調した。
特に参政党との違いについては、「石破政権の対中政策は支持できるというようなこと言うてましたね。私は石破政権の対中政策が全く支持できないんで」と述べ、中国に対する認識に大きな隔たりがあることを指摘した。また、参政党代表の神谷氏が日本保守党について「自民党が作ったんですよ」といった事実と異なる発言を街頭演説でしていることに対し、「嘘つくのやめてくれ」と不快感を示した。過去に神谷氏が百田氏の番組に出演したことに触れ、「時系列むちゃくちゃにして」話していると批判した。
百田氏は、政治において最も重要なのは「政策と主義と理念」であるとし、理念が一致しない者を受け入れるべきではないと主張した。「よその党は結構その辺曖昧ですよね」と他党を批判し、「私たちはもうそういうことで絶対やりたくないです」と、日本保守党の明確なスタンスを示した。自民党についても「大きな政策とか主張とかないんですよあれ。私の目から見たら選挙組合ですわ」と厳しい見方を示し、党内に「立憲民主党あるいは共産とほとんど変わらないような主義主張を持った政治家がたくさんいます」と述べた。
党勢拡大の戦略と課題
日本保守党の党勢拡大の戦略については、「愚直に我々らの政策を訴えていくしかない」と語った。インターネットでの支持層は強いと認識しつつも、「ネットは初詮やっぱりある程度パイは限られてる」と分析し、リアルな「街宣活動がやっぱり1番」だと考えている。百田氏は、自民党が世論調査に多額の費用をかけていることに対し、「僕らそんな金もないですからね」と述べ、地道な活動の重要性を強調した。
コアな支持層の分析については、「分かりません」と正直に述べ、現時点では詳細な分析はできていないとした。しかし、月刊花田のアンケートで「62%が」日本保守党を支持しているという結果が出たことについては言及したが、「これはあくまでネットの世界ですから。リアルとはまた違うかもしれない」と冷静な見方を示した。
支持者の振る舞いに関しては、「支持者ちゅうのは私らの子分ちゃいますから」と述べ、支持者をコントロールすることはできないと語った。一部で日本保守党の支持者が「怖い」という声があることについては、「それもアンチが言うてるんじゃないですかね」と反論した。
百田尚樹氏の言葉からは、日本保守党が目指す「愚直な」政治姿勢と、既存の政治やメディアに対する強い不信感がうかがえる。河村共同代表との関係性や他党とのスタンス、そして「保守」の定義に対する明確な見解は、日本保守党のアイデンティティを際立たせるものだ。
はたして、百田氏が語る「愚直な」戦略は、国民の心を捉え、日本保守党の党勢拡大に繋がるだろうか――。彼の提唱する「古き良き日本」の再興は、現代社会にどう受け入れられるだろうか。彼の今後の動向に注目が集まる。
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