日本維新の会代表・吉村洋文が語る!参院選「厳しい結果」から「改革政党」への原点回帰

日本維新の会代表・吉村洋文が語る!参院選「厳しい結果」から「改革政党」への原点回帰 最新ニュース
日本維新の会代表・吉村洋文が語る!参院選「厳しい結果」から「改革政党」への原点回帰

日本維新の会代表の吉村洋文氏は、参議院選挙の結果を受けて記者会見を行った。全国的には「まだまだ厳しい状況だ」との認識を示しつつも、関西では「なんとかギリギリ土俵際を、踏みとどまった」と評価した。議席の大幅増には至らなかったものの、「最低限、仲間を減らさない、現状維持以上」の目標は達成できたとし、今後も「改革政党」として原点に立ち返り、邁進していくと強調した。

全国的には「厳しい状況」、関西では「ギリギリ踏みとどまった」

日本維新の会代表の吉村洋文氏は、今回の参議院選挙の結果を「全国的にはまだまだ厳しい状況だ」と率直に語る。しかし、関西においては、「なんとかギリギリ土俵際を、踏みとどまった」と述べ、大阪(佐々木、岡崎候補の当選)、京都(新候補の当選)での議席獲得は評価する。しかし、兵庫では吉平候補が当落線上にいる状況を説明した。関西では、維新がこれまで積み上げてきた実績が評価されたと考えているようだ。

厳しい戦いながらも、「最低限、仲間を減らさない、現状維持以上」の目標は達成できたと述べた。議席を大幅に増やすことができなかった結果については、党代表として真摯に受け止め、特別党員の評価に従う意向を示した。

「改革政党」として「原点回帰」:社会保険料引き下げと統治機構改革

日本維新の会は改革政党として、「原点に立ち帰って改革であるということを胸に」邁進していくと強調する。

主要政策の継続として、社会保険料の引き下げを挙げる。「正直申し上げ保険料を下げる社会保障改革というのを1丁目1番地で訴えるというのは勇気が要りました」と述べ、人気取りではないが、日本にとって必要不可欠な政策として、今後もぶれずに訴え続けるとした。国民への浸透は「まだ入り口部分」と認識しつつも、議論のテーマになったことは評価している。

統治機構改革については、大阪都構想についても、「必要だと思っている」とし、万博終了後までに素案作成を進めていることを明らかにした。外国人政策については、「排外主義に組するつもりはありません。だけれどもきちんとルールは作るべきだ」と述べ、公約に掲げるルール作りを強化していく方針だ。

「自民党が変わらない限り連立は難しい」野党連携の限界

政策ごとの連携については、与野党問わず、政策ごとに「是々非々」で進めていく方針を示した。ガソリン税の暫定税率廃止については、「野党と協力して進めていきたい」と述べた。社会保障改革については、「今与党との協議体の中で議論を加速させたい」と、与党との協議継続に前向きな姿勢を示した。

自民党との連立については、「現時点において自民党と連立をするということは考えていません」と明確に否定した。その理由として、自民党が「既得権側の政治」であり、企業団体献金を受け、業界団体を守る根本的な違いがあることを挙げ、「自民党が変わらない限り連立というのはなかなか難しい」との認識を示した。

立憲民主党などとの連携については、「共産党であったり、憲法的な価値観が全く違うところ同士で成り立つのかというと現実的ではない」とし、政策ごとの協議はあっても、国家の運営を任せるような連携は難しいとの見方を示した。

いわゆる第三極という概念は僕がなくなってくるのではないか」と述べ、今後は各野党が「どういうことするんだということを明確にすること」がより求められる時代になると認識している。

賛成党の躍進と社会の不満:外国人政策への注視

参政党が大きく伸びているというのは事実」と認め、その背景には「国民の中に不満がかなり充満している」「特に賃金も上がらなくて、先行きに非常に不安を感じている若い人たちが参政党を応援されている」との認識を示した。

参政党の躍進は、外国人政策を「きっちりと議論をしてもらいたいということなんだ」という民意の表れであると捉えている。外国人政策については、「外国人には土地を買われているっていう不安感とか、治安が乱れるという地域も出てきている」といった不満がある一方で、「優秀なグローバル人材というものをしっかり受け入れていく国が伸びていける」という考えも示し、両面からの対応が必要との認識を示した。

全国政党化への課題:関西での実績を全国へ

関西では「愚直に実績を積んできたこと」が評価されたが、全国ではまだそれが実現できていないと認識している。

全国政党化に向けた具体策として、高校無償化などの「約束したことを実行する」ことが重要であると強調する。また、「次世代のための政党」「既得権をぶっ壊す特権破壊型の政党」「道を作っていく政党」といった維新の理念を全国に訴えかける必要性を強調した。関西で得られている「信頼」を全国でも獲得していくことが課題だとしている。

前原共同代表は、京都での議席獲得の要因として、地方議員の増加と彼らの選挙活動への貢献を挙げ、全国政党化には「自治体をどう増やしていくのか」が非常に重要であると述べた。これは「一朝一夕ではできないこと」であり、大阪の先行事例を全国に広げていく必要性を強調する。

SNSを活用した情報発信も重要だと認識しており、社会保険料引き下げに関するショートムービーなどが入り口となり、若年層を中心にSNSを通じた情報発信が重要であるとの認識を示した。参政党や国民民主党のネット発信力は「見習うべきところは多くある」とし、今後も試行錯誤しながら注力していくと述べた。

総理の進退と与党の苦戦:国民の「信頼」の欠如

吉村代表は、総理の進退については「総理自身で判断されることだ」と述べた。

与党が過半数割れの見込みであることについては、「今の与党について国民の皆さんが信頼してない」と述べ、物価上昇や賃金が上がらない中で適切な政策を打てていないことが原因であるとの見方を示した。

前原共同代表も、石破総理が衆議院選挙、都議会議員選挙、参議院選挙で「国民の審判、都民の審判を受け入れられなかった」ことは、「国民が望む政権運営をできていない、国民が望む政策実現ができていないということの現れだ」と述べた。

代表自身の進退:特別党員の「審判」に従う

吉村代表は、日本維新の会には大型選挙後に代表を続けるかどうかの「審判を受けるという制度」があり、特別党員が代表選挙を行うかどうかの投票を行うルールに従う意向を示した。「代表選挙をするべきだとなればもう僕は代表選挙は出ません。執行部には入りません」と明言した。

仮に代表続投となった場合、「公約を実現する」ことを最優先に進めていくとし、「僕たちは評論家でもないし、コメンテーターでもないし、大学教授でもないので現実を動かすのが仕事だと思ってます」と、実行力のある政党としての役割を強調した。

「他国からの影響」はなかったか?ネット空間への懸念

今回の選挙戦におけるネット空間で「他国からの影響がなかったのかっていうのはよく調べた方がいいと思います」と述べ、日本の安全保障の観点からも、選挙後に「民主主義がねじ曲げられてないか」の検証をしっかり行うべきであるとの考えを示した。これは「非常に重要な論点になったのではないか」と捉えている。

吉村代表は、参議院選挙の結果を「厳しい」と総括しつつも、関西での踏みとどまりを評価し、「改革政党」としての原点回帰を誓った。社会保険料の引き下げや統治機構改革をぶれずに訴え続け、自民党とは連立しない方針を明確にした。賛成党の躍進から国民の不満を読み取り、外国人政策についても両面的な視点での対応を示している。全国政党化への課題として、関西での実績を全国に広げ、組織力強化とSNSを活用した情報発信に注力する構えだ。はたして、吉村代表が特別党員の「審判」を受け、日本維新の会は真の「改革政党」として全国に浸透することができるだろうか――。

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