元テレビDのさっきー氏が、TBS「報道特集」が参政党に対して行ったとされる「偏向報道」について解説する。さっきー氏は今回の報道を「やばいを通り越して怖いです。恐怖すら感じるほどの偏向報道でした」と表現する。特に参政党の「日本人ファースト」というスローガンを「外国人差別」と結びつけ、視聴者に誤った印象を与えようとした点を厳しく批判。「偏向報道のレベルを超えて選挙妨害」だと断じ、番組の冒頭からラストのキャスターコメントに至るまで、その印象操作の手法を詳細に分析している。
TBS、再びの「変更報道」と参政党へのターゲット設定
元テレビDのさっきー氏が、TBS「報道特集」が参政党に抗議された問題を解説する。2025年参院選直前、TBSは兵庫県知事選での「大失態」を反省し、選挙報道を見直すと宣言していた。前回の選挙で斎藤知事を「潰しきれなかったっていう大失態」に繋がり、「大手メディアの敗北」を経験したため、「今度こそあの時の反省を生かして選挙期間中だろうと容赦なくぶっつぶしに行きますよ」という、実質的な「偏向報道宣言」をしていたとさっきー氏は語る。
今回「報道特集」が参政党をターゲットにした理由は二つ。一つは「日本人ファースト」というスローガンが気に食わない点だ。もう一つは「ネット人気があること」である。さっきー氏は「ネット人気がある政党が躍進してしまうとネットの力が証明されてしまい、すると対称的にテレビの力が失われたことも証明されてしまうから」だと分析する。テレビにとって参政党は「ネット人気の象徴という位置づけ」であり、他局も同様に批判しているが、TBS「報道特集」は群を抜いてひどく、「やばいを通り越して怖いです。恐怖すら感じるほどの偏向報道でした」と表現した。投開票日直前のタイミングは「ダメージを与えるタイミングとしてはラストチャンス」との意識があったため、気合いが入っていたのだろうと推測する。結果、参政党は内容が「あまりにもひどい内容だった」として、番組に対し「選挙報道として一著しく公平性中立性を書く内容」だと厳重抗議し、BPOにも意見書を提出済みだという。
巧妙な印象操作の手口を暴く
さっきー氏は、番組が「日本人ファースト」を「外国人差別」と結びつけ、関係ない過去の差別問題を紹介することで、「参政党の政策イコールひどい外国人差別っていう印象を植えつけ」たと指摘する。そして、最後にメインキャスターが「参政党への投票を考え直させるようなコメントで締めくくるっていうとんでもない選挙妨害につながる報道」をしたと断言した。
具体的には、冒頭で大学ゼミの学生が「日本人ファーストとか尖った突を打ち出してる政党が支持を得ているので危険を感じてます」と発表する場面を紹介。さっきー氏は、テレビの報道冒頭は社会現象から入るのがセオリーであり、「特定の1つの大学の中のどこかのゼミで行われてた発表会から入るっていう」のは「ちょっと笑っちゃうレベル」だと批判する。学生が「言って欲しいことをずばり言ってくれる」偶然は「ありえませんからね」と、演出の可能性を示唆した。
専門家による「日本人ファースト」の解釈も問題だという。専門家は「差別用語を一切使わずに差別を煽ってる」と主張し、「実際にやってることは日本人ファーストという言葉が支持層に対して排外主義を煽ってる」と断言した。さっきー氏はこれに「いくらなんでもねじ曲がりすぎでしょ」と反論する。参政党は「まずは自国民の生活をしっかり守っていくっていう話をしてるだけ」であり、「日本という国で日本人をまず優先しましょうっていうスローガンは当たり前の主張であって何も不自然には感じません」と述べた。
番組のデータ使用にも批判が集まる。外国人の犯罪検挙数減少を根拠に「外国人は犯罪を犯す危険な存在というのはデマだ」としたが、さっきー氏は「この数字は検挙数なので要は捕まえた数」であり、「検挙数が減ったことで犯罪が減ったって言えるんだったら、もうそれ犯罪ほったらかして誰も捕まえなきゃって話になっちゃうじゃないですか」と指摘。また、外国人の検挙数減少率が全体の減少率より小さいことを挙げ、「むしろ外国人が全体の足を引っ張ってるとも言えてしまうぐらいです」と分析した。さらに、「治安ってそもそも犯罪だけの話ではない」とし、「検挙数のデータだけで外国人が増えても治安は改善したと言い切っちゃうことの方が危険な印象操作だと思います」と批判した。
「かわいそうな被害者」を扱う手法にも疑問が呈された。文科省の「スプリング」制度で中国人留学生が月18万円支給されても「これでも全然足りない」と発言したことに触れ、「なんで支給されることが当たり前で支給されないことが差別になっちゃうのか、もらえて当然という感覚がずれすぎてる気がしますけどね」と述べた。
メインキャスターによる「選挙妨害」の締め
VTR後、メインキャスターの山本恵里伽アナウンサーが「自分の1票がひょっとしたらそういった身近な人たちの暮らしを脅やかすものになるかもしれない。これまで以上に想像力を持って投票しなければいけないなと感じています」と発言し締めくくった。さっきー氏は、これが「脅しのようなコメントで参政党への投票を考え直すよう誘導する発言」だと批判し、「もう偏向報道のレベルを超えて選挙妨害ですよね」と断言した。
普段、テレビはネットを批判しているが、今回の報道は「投げたブーメランがいつも自分に刺さってる気がしますけどそれは気にならないんでしょうか」と、TBSの矛盾を問いかける。
はたして、今回の「報道特集」の一連の報道は、公平性・中立性を欠き、有権者の投票行動に影響を与えようとした「選挙妨害」と判断されるだろうか――。放送局としての責任が改めて問われることになりそうだ。
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