参議院議員の北村晴男氏が、故安倍晋三元首相の死が政治家転身を決意させた最大の理由だと語る。安倍氏が生きていれば「外から応援する」役割に徹していたと明かし、日本保守党を選んだ理由、そして党が目指す「キャスティングボードを握れる」政党としての将来像について詳細に解説する。
安倍氏の死が転身のきっかけ
北村氏が政治家になることを決意した最大の理由は、故安倍晋三元首相の死だ。
安倍氏が生きていれば、「外から応援する」役割に徹し、自身が議員になることはなかったという。しかし、安倍氏に紹介された人物から「安倍さんが生きられなかった時代・年代を生きている。であればもしかしてお前のその使命じゃないか」と問いかけられたことが、政治家転身の最終的な決め手となった。
複数の保守系政党がある中で日本保守党を選んだのは、政策の一致がほぼ100%だったからだ。
維新の会は「親中政党としか思えない」と批判し、国民民主党は「政策を実現する前に党内で喧嘩しなきゃいけない」と判断し、参政党は「外交政策については私と真逆の考え方」であるため、議論になれば「大激怒になる」と予想し、それぞれ選択肢から除外した。公明党については「言わずと知れた親中政党、媚中政党」と断じている。
自民党を選ばなかった理由については、党外からの客観的な意見の方が国民に響くと考えていたからだと明かす。「外から見て、あいつどうせ自民党の議員だし客観的な意見じゃないよねって思われるじゃないですか」。
党の外から安倍氏を応援することで、「そういう意見もあるんだと思ってもらえるでしょ」。それが「一番国のためになると思ってた」のだという。
百田尚樹氏との出会いと日本保守党結党
北村氏は、百田尚樹氏とはテレビ番組での共演をきっかけに親交を深めた。政治を一緒にやるとは考えていなかったが、LGBT理解増進法の成立に百田氏が激怒し、「新党立ち上げる」と言い出したことが結党の直接的なきっかけとなった。
当初、北村氏は「そんな無理でしょ」と思ったものの、百田氏の突っ走る姿勢を見て「無給で顧問になりますよ」と応援を表明した。百田氏から参議院選への出馬要請があったのは、決断の約3週間前だという。
河村たかし市長への評価と名古屋市支部の騒動
北村氏は、名古屋市の河村たかし市長について、「住民税を減税した。それで経済も活性化してその結果として税収も上がった」という実績を高く評価し、「すごい人だな」と語る。
一方で、ソフトボール金メダルをかじった問題で批判を浴びた際には、「金メダルの価値は市長がかじったぐらいでは全然けがされない」と擁護のツイートをしたことを明かしている。
名古屋市支部解散騒動については、広沢名古屋市議が南京市との「姉妹都市連携」を復活させようとしたことが背景にあると説明する。北村氏は、「南京大虐殺」を「中国のプロパガンダ」と断じ、もし自身が名古屋市長であれば、歴史認識について「これは事実と違うと思いますよ」と明確に主張すべきだと考えている。
広沢氏がそれに触れない方針だったため、「やるべきことじゃない」と判断したことが騒動の原因だと推測している。
日本保守党が目指す将来像
日本保守党は、今後6年間で政権獲得を最終目標としている。そのための戦略は以下の通りだ。
若年層の共感を得て、「若い人材がどんどん入ってきてくれて」候補者として勝ち上がってくれることを目指す。そして、「キャスティングボードを握れるような」政党になることを目標とする。
政策実現のためには、他党との連携も辞さない。北村氏は、他党が「影に隠れない」ように、「それぞれのいいところを引き出して、連携して政策実現していく」ことが重要だと考えている。国民から「よくやってる」と思ってもらうことが大事だという。
そして、「党の好き嫌いではなくあくまでも政策だ」と明言する。「万が一共産党がスパイ防止を作ると言うなら、それはもちろん連携しますよ」とまで語り、国益にかなうのであれば、党派を超えて連携する姿勢を示している。
はたして、北村氏が参議院議員として目指す日本保守党は、日本の政治にどのような変化をもたらすことができるだろうか――。
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