ジャーナリスト須田慎一郎が分析する、自民党参院選大敗の危機と内部からの批判の嵐

ジャーナリスト須田慎一郎が分析する、自民党参院選大敗の危機と内部からの批判の嵐 最新ニュース
ジャーナリスト須田慎一郎が分析する、自民党参院選大敗の危機と内部からの批判の嵐

ジャーナリストの須田慎一郎が、参議院議員通常選挙を前にした自民党の厳しい戦況を分析する。森山裕幹事長による衆議院議員への「重要」文書配布の裏側にある焦り、そして消費税減税を金持ち優遇策と断じた石破総裁の発言が招いた支持率低下を指摘。さらに、自民党が実施した情勢調査で明らかになった衝撃的な議席予測と、それに伴う過半数割れへの危機感について語る。

自民党の焦りを示す「重要」文書

参議院議員通常選挙の公示を目前に控え、ジャーナリストの須田慎一郎は「やっぱり自民党、相当厳しい選挙になってくるんではないのかなと、そんな予感が濃厚に漂って」いると指摘する。「もうこの時点で確定してるかもしれませんね」とまで言い切るほど、自民党にとって苦しい戦いになるという見方を示している。

その厳しい状況を自覚したのか、公示2日前に森山幹事長名で「重要」と題する文書が、衆議院の現職議員と次期総選挙の出馬予定者である支部長に向けて配布された。その内容は、「今般の参議院選挙は内外情勢が厳しさを増す中、我が党が責任を持って日本の舵取りを続けていくために極めて重要な選挙であり、一勝に向けてまずは足元の支持固めを徹底する必要がある。各位に置かれては改めてこの選挙を自らの選挙と位置付け、期間中は地元に張りつき、自らの選挙から一票でも多くの票を獲得して候補者を勝利に導いていただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます」というものだった。

この文書を受け取った各議員や各候補者は「猛烈なコメントを行って」おり、「あんたが言うなと。選挙に張り付けと言ってるけども、言ってるそばから、自分たちが我々の足を引っ張ってるじゃないか」と、地方から猛烈な批判が上がっているという状況を須田氏は明かした。

支持率低迷の背景にある幹事長・総裁の発言

森山幹事長自身も批判の対象になっている。須田氏は、「消費税を守る、ちょっと意味がわかんないんですが、守るべきは国民生活じゃないのかなと私も思います」と、幹事長の消費税に関する発言の矛盾を指摘する。

さらに、石破総裁の「消費税減税というのは金持ち優遇策だ」という発言についても言及し、「経済とか社会を知ってる方から取ってみると、相突っ込みが来るんではないか」と疑問を投げかける。須田氏は、このような発言が出るたびに「自民党に対する支持率、あるいは自民党に対する得票が、どんどんどんどん減ってきてるんではないのかなと、そんな気がしてなりません」と語り、自民党の支持率低下に直結しているとの見方を示した。

衝撃の情勢調査結果と過半数割れの危機

須田氏のこうした見方を裏付けるかのような「自民党愕然の情勢調査」の結果が出てきたという。「複数の関係者、複数の国会議員から話を聞きまして、ここだけは間違いないっていう部分だけをお伝えさせていただきたい」と前置きし、複数の情報源が一致した数字であるとして、その信憑性を強調した。

それによると、6月に実施された情勢調査では、参議院選挙の選挙区で「31人しか取れない」という結果が出たという。須田氏の試算では、選挙区31議席に比例区12議席を加えると、自民党は合計43議席となる。これに公明党が選挙区で12議席、比例区で6議席を獲得すると仮定しても、与党全体で55議席にとどまるという。

石破総裁が勝敗ラインと設定したのが50議席であり、これは参議院の過半数(125議席)を維持するために必要な議席数である。前回の参議院選挙で自民党が45議席を獲得していたことを考えると、今回の31議席という予測は「衝撃的」な数字だ。須田氏は、「前回45に対して今回31。これでも底を打ったとは言えない。さらに落ち込む可能性がある」と、さらなる議席減の可能性を示唆し、「いかに自民党の落ち込みが激しいのか、議席が大きいのかこのことによって分かってくる」と分析する。

さらに、「過去3回程度情勢調査を実施してるんですが、ずっと下降トレンドになっていて、つまり4月よりも5月が悪かった、5月よりも6月が悪かった」と、支持率が継続的に下降していることを強調する。この下降トレンドが7月20日の投開票日まで続けば、「56議席は、失ってしまうんではないのかなという状況」になると警告する。

援軍なき自民党と連立の模索

須田氏は、自民党にとってのプラス要因が「何もない」と断言する。アメリカとのトランプ大統領との交渉も「失敗に終わります。7月20日まで何の結果も出てきません」と見通しを語り、むしろ「日本に対しては自動車税30%を課すというような動きになってきて」いると、悪材料の存在を指摘する。「自民党にとって悪夢のような、アメリカサイドから突きつけられる。むしろ、下降トレンドは、さらに加速していくという状況になるんではないかな」と、厳しい見方を示した。

現在の状況から、「過半数維持できるかどうか。今ギリギリの瀬戸際に入ってきてるのかな」と、過半数維持の危機感を募らせる。自民党が水面下で野党に対し、「選挙後の連立共闘体制、組むことの向けての誘いといったですかね、そういった動きがある」と須田氏は明かす。これは、すでに自民党内で「負け覚悟、過半数割れ覚悟というところもセットアップされてる」証拠だと指摘している。

果たして7月20日の投開票日で、自民党は50議席を維持できるのだろうか――。須田氏が指摘するように、6月の情勢調査で選挙区の獲得議席が31議席という衝撃的な結果が出ており、さらに下降トレンドが続いている。ここから議席をさらに失う可能性が高くなっているのだ。黄信号が点滅し始めた与党の議席ラインは、まもなく赤信号に変わるのかもしれない。

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