ジャーナリスト須田慎一郎が暴く!フェンタニル日本経由密輸ルートの深層と闇

ジャーナリスト須田慎一郎が暴く!フェンタニル日本経由密輸ルートの深層と闇 国内政治
ジャーナリスト須田慎一郎が暴く!フェンタニル日本経由密輸ルートの深層と闇

ジャーナリストの須田慎一郎氏が、日本経済新聞の調査報道を基に、合成麻薬フェンタニルが中国から日本を経由してアメリカに密輸されていた衝撃の事実について解説した。これまでメキシコやカナダ経由が主だったフェンタニルの密輸ルートに日本が加わっていたことは、「日本も汚染されていた」という大きな衝撃をもって迎えられたという。須田氏は、この密輸ルートの背景に「様々な実が見えてきました」と述べ、沖縄の金融経済特区や裏社会、さらには台湾マフィア、中国共産党の関与まで言及し、その深層にある闇を解き明かす。

日本がフェンタニル密輸の「中継地点」に

須田氏がまず指摘したのは、合成麻薬フェンタニルが「中国で製造された合成麻薬の原料となるフェンタニルがなんと日本を経由してアメリカに密輸されていた」という驚くべき事実だ。アメリカではフェンタニルによる死者が累計10万人を超える社会問題となっており、捜査当局が撲滅に動いていた中で、関係者の裁判資料から日本経由のルートが明らかになったという。

これまでフェンタニルは「メキシコ、あるいは同様に国境を接しているカナダを通じてアメリカに流入してきた」ことが明らかになっており、これら両国には「ペナルティ的な効率の関税が課せられた」経緯がある。須田氏は、日本経由での密輸が発覚したことで、「今後の影響としてアメリカから何らかのペナルティがかされるのではないか」と懸念を示した。

麻薬に関して非常に厳しいスタンスを持つ日本がなぜ中継地点となり得たのか。その謎を追う中で、「様々な実が見えてきました」と須田氏は語る。

名古屋の会社は沖縄発の「ペーパーカンパニー」

須田氏の調査によると、今回摘発された「ファースキーという会社は、愛知県名古屋市に本店を置く、きちんと法人登記が行われている会社だった」。この会社は「中国武漢に100%子会社を作りまして、そこが調達の窓口になっていた」という。

驚くべきは、この会社が日本に支店や子会社を作ったのではなく、「本社を日本に設立していた」点であると須田氏は指摘。しかし、その設立関係書類を見ると、資本金は「100%中国人による中国人の会社」だったという。

さらに須田氏が会社の登記を追っていくと、「元々この会社が作られたのは沖縄県だった」ことが判明したという。沖縄のその所在地は「レンタルオフィスあるいはバーチャルオフィスなどが集まっている」場所であり、まさに「ペーパーカンパニー以外の何者でもない」状況だったという。

沖縄の「金融経済特区」と「裏社会」の影

なぜ沖縄が起点となったのか。須田氏は、「金融経済特区に沖縄は指定されていて」と説明する。これはスタートアップ企業や外資系企業の会社設立の「ハードルを下げて、簡単にビジネスが始められるような、そういう環境を整えていた」ためだという。この国策的なバックアップの中で、「紛れ込んでそういう企業が作られた」と須田氏は推測する。

さらに調査を進めると、「もう1つ見えてきました」と須田氏は語る。それは「沖縄の裏社会、ここも加与していたんではないか」という点だ。バーチャルオフィスやレンタルオフィスに登記している会社の中には、「反社がバックに動めいている会社いくつか散見される」と指摘。

その中で、「沖縄の裏社会のというが色こく伺える」と須田氏は述べ、そこに目をつけた「台湾マフィア」が関与していた可能性を示唆した。「台湾の有力なマフィアが沖縄に上陸し。そして水崎案内人となって、地元のヤクザと連携をすることによって会社を設立していく」という手口であると解説した。

中国共産党の関与と日本の「盲点」

須田氏は、この事件の背景には「中国共産党の介在があった」と在日アメリカ大使がXに投稿したことに言及。須田氏自身の取材でも、「レンタルオフィスの運営をしていた会社。そのバックには日本の組織がどうやらあったようだ。そことのコネクションを利用して、台湾マフィアが水崎案内人となる形」でフェンタニル密輸を企む会社が設立されたことが明らかになったという。

沖縄で設立されたペーパーカンパニーは、活動実績を積むための前段階であり、そこから名古屋に移ることで、「活動実態がきちんとあるからこそ実態のあるオフィスが借りられた」と説明した。そして、「実態がここにあるんです」と強調し、「それをきちんとチェックできなかった。日本の捜査当局にもある程度の落ち度があったんではないのかなと」と日本の当局の責任にも言及した。

このファースキーという会社は、アメリカで裁判が始まるやいなや、「昨年の7月に清算されてるんです」と、法人登記が解消されている事実を明かした。この手続きを「一体誰がやったのか」と疑問を呈し、現在、会社を運営していた人物は「正体不明です」と語る。須田氏は、「手足となってこの清算手続きをやった人物がいるはず」であり、「その手続きを踏んだのは誰なのか」が今後の注目ポイントであると述べ、捜査当局も水面下で捜査を進めている最中だろうと推測した。

はたして、この闇のネットワークの全貌は明らかになるだろうか――。

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