自民党参議院議員・青山繁晴が警鐘!習近平政権に「異変」あり──李克強「暗殺説」と経済停滞が示す権力闘争の激化

国際政治

自民党参議院議員の青山繁晴氏は、自身の情報収集から「中国の習近平国家主席の様子がおかしい」と語り、習近平政権の不安定化に警鐘を鳴らした。李克強元首相の急逝と人民日報での突然の称賛を「一種の暗殺」であり、「習近平の影響力が落ち」た明確な兆候だと分析。経済停滞と情報統制の強化を指摘し、日本は「正確な情報を掴んでくること」と「先読み」が最重要課題だと強調した。

習近平政権に「異変」あり──李克強「暗殺説」と権力闘争の激化

青山氏は、自身の情報収集から「中国の習近平国家主席の様子がおかしい」という圧倒的な危険信号を感じていると述べている。中国の専門家の中には、習近平の権力は安定していると見る向きもあるが、青山氏はこれを「明らかに異変」と断じている。

その根拠として、まず挙げられたのが李克強元首相の急逝と、その後の人民日報における評価の転換である。李克強元首相が2023年10月に急逝した際、「心臓麻痺」とされたものの、運ばれた病院が漢方病院であったことから、暗殺説が根強く囁かれている。青山氏はこの件を「一種の暗殺」と見ているという。

さらに重要なのは、習近平が煙たがって失脚させたはずの李克強が、中国共産党の機関紙である人民日報で突然、称賛される記事が出たことだ。青山氏はこれを「習近平の影響力が落ち、習近平に抵抗して失脚させられた死んだ人なら余計いいわけだ」と分析し、権力闘争の激化と習近平の求心力低下の明確な兆候と見ている。李克強は、西側メディアの取材に対し「チャイナの統計は信用しない」と発言し、電力消費量や鉄道輸送量といった「粉飾の度合いが少ない」とされる独自指標を重視していたことで、西側社会で評価を高めていた。これは習近平にとっては苦々しいことであった。

胡春華氏の復権の可能性が低いとされる一方で、毛沢東に実質的に失脚させられた劉少奇の息子である劉源が、軍でキャリアを全うし、習近平に近いにもかかわらず、既に「離した」状態にあることも、習近平の求心力低下を裏付けると示唆されている。青山氏は、習近平自身の健康不安説も「よくわかんない」としつつも、権力構造の変化に影響を与えている可能性を指摘している。

経済による習近平政権への圧力と不透明な統計

青山氏は、経済状況も習近平主席を追い詰めている主要因であると強調する。以前から中国の経済活動が停滞しており、「建設中のビルの廃墟が林立している」状況であると指摘。これは、かつて世界中を席巻した中国の投資が止まっていることを示唆する。

また、統計の不透明性についても言及し、李克強元首相が「チャイナの統計信用しない」と公言していたことからもわかるように、中国の経済統計は粉飾されている可能性が高いと指摘する。青山氏は、電力消費量や鉄道輸送量といった「粉飾の度合が少なくとも少ない」とされる指標が重視される状況自体が、中国経済の実態に対する不信感の表れであると述べている。

日本の取るべき対応:「正確な情報把握」と「先読み」の重要性

中国内部の不安定化が進む状況において、日本が取るべき対応について、青山氏は以下の点を強調する。

まず、「一番は正確な情報を掴んでくること」が最重要課題であると指摘する。中国が日本人を含む外国人を拘束する背景には、北京の中枢で起きている情報を「絶対に悟られたくない、把握されたくない」という思惑があるとし、「情報集めるのは無理だよ」というプレッシャーをかけていると分析している。

次に、「中国は今後どうなるかってことを先読まないといけない」と述べ、単なる現状把握にとどまらず、将来の展開を予測することの必要性を強調した。

外交的な牽制の検討(ただし慎重に)についても言及している。通常であれば、中国が国内問題で手一杯な時期に、尖閣諸島問題について国連安保理に提訴するなど、積極的に外交的な圧力をかけることも考えられると示唆した。しかし、中国共産党が「経済の不満を外に散らそうとする」可能性があるため、安易にその「手にはまってしまう」ことを避けるべきであると警告した。海上保安庁の努力だけでは不十分であり、中国が国際放送で「日本が領土・領海を侵している」と主張している現状を転換させる必要性を指摘した。

青山繁晴氏の分析は、習近平政権の周囲で「やはり異変が起きている」という結論を導き出している。李克強元首相の死を巡る疑惑や、その後の人民日報による評価転換は、習近平の影響力低下と権力闘争の激化を明確に示唆している。このような中国内部の不安定な状況は、国際社会、特に日本にとって重大な意味を持つだろう。はたして、日本は正確な情報を入手し、中国の将来の動向を先読みしながら、慎重かつ戦略的に対応していくことができるだろうか――。

自民党参議院議員・青山繁晴が警鐘!習近平政権に「異変」あり──李克強「暗殺説」と経済停滞が示す権力闘争の激化

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